繊維問屋街として半世紀以上に亘って知名度の高いサンパウロ旧市街地のブラス地区では、長年に亘ってアラブ系やユダヤ系商人が繊維製品で商いを行っていたが、過去10年間以上に亘って、営業許可を持たない露天商の路上での安売りとの競争を余儀なくされていた。
また営業許可を持たない露天商は、低価格でのコピー商品販売などで不当競争を余儀なくされていた老舗のアラブ系やユダヤ系商店グループは、対抗措置として、初めにショッピングセンターMega Polo Modaを設立して対抗した。
ブラス地区並びに隣接のパリ地区には、すでに11ショッピングセンターが設立されており、年間売上は16億レアル、間口の狭いBOX小売店を擁しているオーナーは、すでに5000人以上に達している。
ブラス地区でも最も訪問客の多いShopping Vautier Premiumは、ビスケットメーカーのTostins社の工場跡に建設され、1,500店舗に達するBOXを擁しており、ブラジル全国から再販の仕入れに各地方の商店主が買い出しでにぎわっている。
ブラス地区でのショッピングセンター設立は12年前にレバノン系とユダヤ系商人が開始、初めにショッピングセンターMega Polo Moda1及び2を建設して、周辺のショッピングセンター開発の起爆剤となった。
ブラス区のショッピングセンター開発にはファッション関連小売販売大手のC&A社、Riachuelo社、ブラジルで最も伝統的な主にディナーナイフ・フォーク・スプーンなどのカトラリー製品メーカーで、世界120カ国以上の市場に進出しているトラモンチーナ社の宣伝を手掛けたジューリオ・タカノ氏が先導役を担っている。
ショッピングセンターMega Polo Moda1及び2では、他州から購買に来る大口顧客に対して、ショッピングセンター内に顧客専用の事務所や休憩場所を提供して便宜を図っている。
ショッピングセンターMega Polo Modaのアデリーノ・バジリオリ営業取締役は、サンパウロ市内及び他州でのショッピングセンター設立のために、ホールディング企業設立を検討している。
ショッピングセンターMega Polo Modaは、今年8月にゴイアス州ゴイアニア市に200店舗以上のBOXを擁するショッピングセンターを設立、繊維・衣類製品以外にも化粧品分野の小売販売もターゲットにしている。
ブラス地区のショッピングセンターへのBOXでの小売販売には、伝統的に電気製品販売が主流のGaleria Page内にBOXを構えていた人にも開放している一方で、希望者には正規の営業許可取得を義務付けている。
ブラス地区の11カ所のショッピングセンターとして、ショッピングセンターMega Polo Moda1及び2、Page Bras、 Porto Bras、 Vautie、r Vautier Premium、 New Mall 、Total、 HD Mall、 ALL Bras、 Fashion Brasが全国から訪れる顧客獲得に凌ぎを削っている。(2018年4月1日付けエスタード紙)