ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、今年5月の自動車や建材を含まない小売販売は前月比マイナス0.1%を記録、2カ月ぶりに上昇に転じていた4月から再び減少に転じている。
食料品価格のデフレや継続する政策誘導金利(Selic)引下、引出が禁止されている勤続期間保障基金(FGTS)の3月からの積立金解禁にも関わらず、5月の小売販売が前月比で減少した要因として、経済リセッションからの回復が依然として不透明で、また高止まりしている失業率など一般消費者の購入意欲をそいでいる。
5月の小売販売は、ピークを記録した2014年11月からマイナス10.1%と大幅に落ち込んでおり、また自動車や建材を含む小売販売は、ピーク時の2012年10月からマイナス19.4%と大幅に落ち込んでいる。
今年3月~5月の四半期の労働手帳に記載される正規雇用は、昨年12月~今年2月の前四半期比ではマイナス1.4%と失業率はさらに悪化していることも消費減退につながっている。
今年5月の自動車や建材を含まない小売販売は前月比マイナス0.1%、前年同月比では2.4%増加、前記同様に燃料・潤滑油セクターは0.6%増加、マイナス0.9%となっている。
また前記同様にスーパーマーケット・食品・飲料・嗜好品セクターは1.4%増加、0.0%、繊維・衣料・履物セクターはマイナス7.8%、5.0%増加、家具・家電セクターは1.2%増加、13.8%増加している。
医薬品・医療機器・香水セクターは0.9%増加、3.8%増加、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス4.5%、マイナス1.0%、事務機器・通信機器・情報機器セクターはマイナス2.8%、8,8%増加、その他の日用雑貨・装身具類セクターはマイナス0.1%、2.6%増加。
前記同様に自動車や建材を含む小売販売は、マイナス0,7%、4.5%増加、そのうち二輪・四輪・自動車部品セクターは1.2%増加、4,5%増加、建材セクターは1.9%増加、9.3%増加している。(2017年7月13日付けエスタード紙/ヴァロール紙)