Valor Data社の小売販売調査によると、今年第1四半期の大手小売販売は過去2年間の経済リセッションからの回復傾向が明確になってきており、調査対象の31社の小売販売上場企業のうち16社は黒字を計上している。
今年第1四半期の調査対象の小売販売の純益は、5億9,500万レアルで前年同期の7,900万レアルの7倍近い増加を記録、また前記同様に今年第1四半期の粗利は29.2%、28.6%であった。
今年第1四半期の売上は前年同期比14.8%増加の257億6,000万レアルを記録、3月の過去12カ月間のインフレ指数4.57%を大幅に上回り、インフレ指数を差引いた実質売上は10%以上増加している。
低いインフレ指数、政策誘導金利の引下げ継続、引出が禁止されている勤続期間保障基金(FGTS)の積立金解禁の効果が3月から表れてきているとコンサルタント会社Varese Retail社のアルベルト・セレンチーノ代表は説明している。
小売販売増加傾向は耐久消費財販売で表れてきており、衣類部門並びに建材部門、家電部門で販売増加傾向が出てきていると全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)エコノミストのファービオ・ベンテス氏は説明している。
また経済リセッションから脱出したにも関わらず、雇用増加傾向は表面化していないものの、解雇増加傾向に歯止めがかかり、失業の不安減少が小売販売の増加傾向に結び付いているとアルベルト・セレンチーノ代表は指摘している。
全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)では、今年の小売販売は前年比1.5%増加を予想、3月の予想1.2%よりも改善、来週の「母の日」の小売販売は3.8%増加を予想、昨年の小売販売は前年比8.5%と大幅に落ち込んでいた。
大手小売販売網の昨年並びに今年の第1四半期の売上比較では、GPAは98億8,800万レアルから105億5,200万レアル、 Via Varejoは47億400万レアルから59億9,300万レアル、 Raia Drogasilは25億1,500万レアルから30億5,700万レアル、 Magazine Luizaは22億6,300万レアルから28億700万レアルにそれぞれ増加している。
また前記同様に Lojas Renner は12億4,700万レアルから14億1,500万レアル、Profarma は9億7,800万レアルから10億4,300万レアル、Cia Heringは3億1,400万レアルから3億2,800万レアル、 Restoqueは2億4,900万レアルから2億9,700万レアルとそれぞれ販売増加している。(2017年5月9日付けヴァロール紙)