ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、今年1月の自動車や建材を含まない小売販売は前月比マイナス0.7%を記録、調査対象の24金融機関の平均予想マイナス0.4%を下回って依然として低迷している。
しかし前記同様に自動車や建材を含む広範囲小売販売もマイナス0.2%を記録して、今年第1四半期の国内総生産(GDP)伸び率は下方修正を余儀なくされると予想されている。
多くのエコノミストは、インフレ指数(Selic)の低下傾向並びに政策誘導金利(Selic)の切下げサイクル入りしているにも関わらず、一般消費者の軽減しない負債や高止まりする失業率などの要因で、一般消費者の景況感が好転していない。
勤続期間保障基金(FGTS)に積み立てられた凍結預金の引出期間は今年3月10日~7月31日迄、凍結預金の引出総額は400億レアルに達するものの、凍結預金は初めに負債返済に宛がわれると予想されている。
勤続期間保障基金(FGTS)の凍結預金の引出総額の40%は消費市場に流れると予想されているにも関わらず、高い失業率及び引き締められているクレジットなどの要因で、小売販売の上昇傾向が顕著になるのは、今年下半期からになるとコンサルタント会社Parallaxis社のエコノミストは比較的悲観的な予想している。
今年1月の自動車や建材を含まない小売販売は前月比マイナス0.7%、過去12カ月間ではマイナス5.9%、そのうち燃料・潤滑油セクターの小売販売はマイナス4.4%、マイナス8.8%、前記同様にスーパー・食品・飲料・嗜好品セクターは0.2%増加、マイナス3.2%となっている。
また前記同様に繊維・衣料・履物セクターはマイナス4.1%増加、マイナス10.4%、家具・家電セクターはマイナス0.1%、マイナス10.6%、家具・家電セクターはマイナス1.1%、マイナス2.6%、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス1.9%、マイナス16.7%、事務機器・通信機器・情報機器セクターはマイナス4.8%、マイナス10.7%、その他の日用雑貨・装身具類 セクターはマイナス1.8%、マイナス8.8%となっている。
前記同様に自動車や建材を含む広範囲小売販売はマイナス0.2%、マイナス7.9%、そのうち二輪・四輪・自動車部品セクターは0.3%増加、マイナス9.2%、建材セクターはマイナス0.8%、マイナス9.2%であった。(2017年3月31日付けヴァロール紙)