ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、11月の自動車や建材を含まない小売販売は、失業率並びに銀行金利の高止まり、また多くの経済指標が依然として低迷しているにも関わらず、米国の習慣を採用した毎年11月第4木曜日に催される感謝祭(Thanksgiving Day)翌日のブラックフライデー商戦が牽引して予想を大幅に上回る結果となった。
2016年11月の自動車や建材を含まない小売販売は、前月比2.0%増加した一方で、Valor Data社による27金融機関やエコノミスト対象の調査では、昨年11月の自動車や建材を含まない小売販売は0.3%増加が予想されていた。
ブラックフライデー商戦が盛況に推移した影響で、昨年11月の家具・家電セクターの小売販売は前月比2.1%増加、また事務機器・通信機器・情報機器セクターは4.2%増加、スーパー・食品・飲料・嗜好品セクターの小売販売は0.9%増加している。
一般消費者の多くは、割引比率の大きいブラックフライデーにクリスマス向けプレゼントを購入した影響で、昨年11月の小売販売は予想を上回ったとPine銀行エコノミストのマルコ・カルーゾ氏は指摘している。
またPine銀行では、11月の小売販売が2.0%増加したために、昨年最終四半期のGDP伸び率をマイナス0.4%、昨年のGDP伸び率をマイナス3.5%に上方修正、しかし前回予想では昨年最終四半期のGDP伸び率をマイナス0.7%、昨年のGDP伸び率をマイナス3.6%と予想していた。
2016年11月のセクター別小売販売比較では、燃料・潤滑油セクターの小売販売はマイナス0.4%、前年同月比ではマイナス8.1%、前記同様に食料品・飲料や嗜好品などの生活必需品を取扱うスーパーセクターは0.9%増加、マイナス1.1%であった。
また前記同様に繊維・衣料・履物セクターはマイナス1.5%、マイナス9.6%、家具・家電セクター2.1%増加、マイナス7.4%、医薬品・香水・医療機器セクターは0.6%増加、マイナス3.0%、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス0.4、マイナス11.8%、事務機器・通信機器・情報機器セクターは4.3%増加、マイナス9.2%、その他の日用雑貨・装身具類 セクターは7.2%増加、マイナス0.4%となっている。
前記同様に自動車や建材を含む広範囲小売販売量は0.6%増加、マイナス4.5%、二輪・四輪・自動車部品セクターはマイナス0.3%、マイナス7.6%、建材セクターは7.2%増加、マイナス4.3%となっている。(2017年1月11日付けヴァロール紙)