ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、10月の自動車や建材を含まない小売販売は、失業率並びに銀行金利の高止まり、また多くの経済指標が依然として低迷しているため前月比マイナス0.8%を記録、10月としては2008年10月のマイナス1.1%に次ぐ落ち込みを記録している。
10月の小売販売は4カ月連続で前月比を下回り、4か月間の累計小売販売はマイナス3.2%を記録、今年初め10カ月間の自動車や建材を含む広範囲小売販売はマイナス6.8%、過去12カ月間では、マイナス6.8%を記録して統計を取り始めた2001年以降では最大の落込みを記録している。
食料品・飲料や嗜好品などの生活必需品を取扱うスーパーセクターの10月の小売販売は、前月比マイナス0.6%と前月のマイナス1.4%から僅かに改善したものの2カ月連続で落ち込みを記録している。
スーパーセクターの売上が2カ月連続でマイナスを記録している要因として、失業率増加に反比例する一般消費者の景況感悪化が上昇しているとブラデスコ銀行エコノミストのイゴール・ヴァレシコ氏は指摘している。
10月の燃料・潤滑油セクターの小売販売はマイナス1.7%、医薬品・香水・医療機器セクターは僅かマイナス0.1%に留まっている。10月の自動車や建材を含まない小売販売は、前年同月比マイナス8.2%と2001年以降では最大の落込みを記録している。
10月の自動車や建材を含む広範囲小売販売量は、前月比マイナス0.3%、前年同月比ではマイナス10.0%、今年10カ月間ではマイナス9.3%、過去12カ月間ではマイナス9.8%に達している。
ブラジル地理統計院(IBGE)月間小売調査(PMC)の10月の州別の自動車や建材を含まない小売販売比較では、リオ州は前月比マイナス10.6%と全国平均のマイナス8.2%を上回ったが、サンパウロ州はマイナス6.4%を記録、全国27州のうち15州で落ち込みを記録している。
10月のセクター別小売販売比較では、スーパーセクターの小売販売は前月比マイナス0.6%、過去12カ月間ではマイナス3.5%、前記同様に繊維・衣料・履物セクターは0.5%増加、マイナス11.5%、家具・家電セクターは同率、マイナス14.3%を記録している。
前記同様に書籍類・印刷物・製本セクターは0.4%増加、マイナス16.8%、事務機器・通信機器・情報機器セクターは7.1%増加、マイナス13.5%、その他の日用雑貨・装身具類 セクターは0.8%増加、マイナス10.3%、二輪・四輪・自動車部品セクターはマイナス0.3%、マイナス16.1%、建材セクターはマイナス4.0%、マイナス12.3%となっている。(2016年12月14日付けヴァロール紙)