ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、第2四半期の自動車や建材を含まない小売販売は前四半期比マイナス0.4%を記録したにも関わらず、第1四半期の小売販売のマイナス3.1%から大幅に改善している。
低調に推移している失業率並びにクレジット販売にも関わらず、一般消費者の景況感の改善で6月の自動車や建材を含まない小売販売は前月比0.1%増加、第3四半期の小売販売回復サイクルにつながると予想されている。
第2四半期の自動車や建材を含む広範囲小売販売は、前四半期比2.2%増加して第1四半期の2.1%増加から安定して推移しているが、6月の広範囲小売販売は前月比マイナス0.2%を記録している。
6月の広範囲小売販売では、調査対象の10セクターのうち4セクターで小売販売が拡大、建材セクターは1.3%、その他の日用雑貨・装身具類 セクターは0.8%、繊維・衣料・履物セクターは0.7%、書籍類・印刷物・製本セクターは0.6%それぞれ増加している。
しかし小売販売比重の50%を占める6月のスーパー・ハイパーマーケットの小売販売は、インフレ高で食料品価格が高止まりしている影響を受けて前月比マイナス0.4%、広範囲小売販売では自動車販売がマイナス1.3%を記録している。
ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると、6月の一般消費者の景況感を図る消費者態度指数(ICC)は、前月の67.9ポイントから71.3ポイントと3.4ポイント大幅に上昇して、昨年6月以降では最高の景況感指数を記録している。
ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)の統計から推測すると、今年の平均失業率は11.0%前後で推移するとLCA社では予想、また今年の実質収入は3.2%減少を見込んでいる。
第2四半期の自動車や建材を含まない小売販売は前四半期比マイナス0.4%、そのうち燃料・潤滑油セクターはマイナス0.8%、スーパーセクターは0.2%増加、繊維・衣料・履物セクターは1.0%増加している。
また前記同様に家具・家電セクターはマイナス1.8%、医薬品・香水・医療機器セクターはマイナス3.0%、事務機器・通信機器・情報機器セクターはマイナス7.0%、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス7.0%となっている。
前記同様に自動車や建材を含む広範囲小売販売は前月比マイナス2.2%、そのうち四輪・二輪・部品セクター販売はマイナス6.6%、建材セクターはマイナス2.8%であった。(2016年8月10日付けヴァロール紙)