ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、5月の自動車や建材を含まない小売販売は、年末商戦に次いで売上が大きな「母の日」商戦があったにも関わらず、前月比1.0%減少してValor Data社が調査した20人のエコノミストの平均予想である0.4%増加を大幅に下回っている。
今年初めから小売販売は経済リセッションの影響を受けて低調に推移してきており、今年の小売販売は第3四半期に底を打つと多くのエコノミストは予想している。
継続する経済リセッション、失業率の増加、実質賃金の減少並びにクレジット縮小などの要因で、一般消費者の景況感を悪化させて小売販売に大きな影響を与えているとLCAコンスルトーレス社エコノミストのパウロ・ネーヴェス氏は説明している。
5月の自動車を除く資本財向けクレジット年利は前月の95.4%から96%に上昇、特に家具・家電販売減少に結び付いているとネーヴェス氏は説明、今年の小売販売は、前回予想の前年比4.0%減少から5.0%減少に下方修正している。
5月の自動車や建材を含まない小売販売は前月比マイナス1.0%、4月の小売販売は前月比0.3%増加、前記同様に燃料・潤滑油セクターはマイナス0.4%、0.1%増加、スーパーセクターは変わらず、1.0%増加となっていた。
また前記同様に繊維・衣料・履物セクターは1.5%増加、3.9%増加、家具・家電セクターマイナス1.3%、マイナス1.9%、医薬品・香水・医療機器セクターはマイナス0.8%、マイナス2.4%、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス2.7%、マイナス3.6%、事務機器・通信機器・情報機器セクターはマイナス2.0%、マイナス7.4%、その他の日用雑貨・装身具類 セクターはマイナス2.4%、1.7%増加となっている。
5月の自動車や建材を含む広範囲小売販売は前月比マイナス0.4%、4月はマイナス1.5%、前記同様に四輪・二輪・部品セクター販売は1.0%増加、マイナス6.7%、建材販売はマイナス0.4%、マイナス4.1%となっている。
ローゼンベルグ・アソシアードス社エコノミストのタイス・ザラ氏は、小売販売は第3四半期から安定すると予想、今年の小売販売は前年比マイナス5.5%、2017年は1.7%増加を予想している。
GO アソシアードス社では、今年の小売販売は第3四半期に底を打つと予想してマイナス4.5%、2017年は1.5%増加をそれぞれ予想している。(2016年7月13日付けヴァロール紙)