ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、4月の自動車や建材を含まない小売販売は、スーパーマーケットの小売販売が牽引して前月比0.5%増加、3月の前月比マイナス1.4%から一転して増加に転じている。
4月の自動車並びに建材を含む広範囲小売販売は、自動車販売が経済リセッションや金利の高止まり、住宅購入向けクレジット縮小、一般消費者の景況感悪化、失業率の急上昇の影響を受け、また建材販売はラヴァ・ジャット作戦関連汚職の影響並びに住宅ブームの終焉で前月比マイナス1.4%と一向に回復傾向が表れていない。
4月の自動車や建材を含まない小売販売は、ハイパー・スーパーマーケットセクターが前月比1.0%増加、前年同月比マイナス4.4%、過去12か月間ではマイナス3.1%を記録している。
前記同様に繊維・衣料・履物セクターは3.7%増加、マイナス8.8%、マイナス10.8%、その他の日用雑貨・装身具類 セクターは2.8%増加、マイナス10.4%、マイナス6.7%となっている。
しかし4月の自動車や建材を含まない小売販売では、家具・家電セクターが前月比マイナス1.8%、マイナス前年同月比10.1%、過去12か月間ではマイナス16.2%、前記同様に書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス3.4%、マイナス18.7%、マイナス13.8%となっている。
また医薬品・香水・医療機器セクターはマイナス2.9%、マイナス1.3%、1.7%増加、事務機器・通信機器・情報機器セクターはマイナス4.9%、マイナス14.6%、マイナス11.1%とそれぞれ大幅に減少している。
前記同様に4月の自動車並びに建材を含む広範囲小売販売のうち四輪・二輪・部品セクター販売は、前月比マイナス6.6%と相変わらず大幅に落ち込んでおり、マイナス13.8%、マイナス17.2%と壊滅的な落ち込みを記録、建材販売もマイナス4.0%、マイナス13.0%、マイナス11.6%と依然として大幅に落ち込んでいる。
サンパウロ州商業連合(Fecomercio‐SP)の消費者景況感を測る消費者態度指数(ICC)調査によると、6月の消費者態度指数(ICC)は、前月比7.9%上昇の98ポイントを記録して40カ月連続の減少から増加に転じており、前年同月比でも8.2%上昇している。
6月の消費者態度指数(ICC)の98ポイントは、2015年4月以降では最高のポイントに上昇、ジウマ大統領弾劾プロセス以降から一般消費者の景況感が上昇に転じてきているとサンパウロ州商業連合(Fecomercio‐SP)では予想している。
6月の一般消費者の6か月後の先行き景況感期待指数(IEC)は前月比7.2%上昇、前年同月比26.6%と大幅に上昇して128.5ポイントを記録して2010年1月以降では最高の上昇幅を記録している。(2016年6月15日付けヴァロール紙)