今年第1四半期のスーパーマーケットの小売販売は、継続する経済リセッションの影響で製造業部門を中心に失業率が二桁台まで上昇、また高止まりするインフレによる実質賃金減少で、一般消費者の購買力が大幅に減少している。
ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、今年第1四半期の小売販売は前四半期比マイナス3.2%、前年同期比マイナス7.0%を記録して統計を取り始めた2001年以降では最低の落込みを記録している。
ブラデスコ銀行では、今年第1四半期のGDP伸び率を前四半期比マイナス0.8%と予想、同行経済調査担当のオタヴィオ・バーロス取締役は、今後数か月間での失業率改善で企業経営者並びに一般消費者の景況感が徐々に回復すると予想、テンデンシアス・コンスルトリア社では、小売販売回復は下半期にずれ込むと予想している。
3月の小売販売は前月比マイナス0.9%、前年同月比マイナス5.7%、過去12か月間ではマイナス5.8%、前記同様に燃料・潤滑油セクターは前月比マイナス1.2%、前年同月比ではマイナス10.1%、過去12か月間ではマイナス7.5%となっている。
前記同様にハイパー・スーパーマーケットセクターはマイナス1.7%、マイナス1.2%、マイナス2.9%、繊維・衣料・履物セクターはマイナス3.6%、マイナス14.1%、マイナス10.1%、家具・家電セクターはマイナス1.1%、マイナス13.8%、マイナス16.6%となっている。
医薬品・香水・医療機器セクターは0.7%増加、2.0%増加、2.3%増加、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス1.1%、マイナス16.2%、マイナス13.2%、事務機器・通信機器・情報機器セクターは6.1%増加、マイナス8.9%、マイナス9.9%、その他の日用雑貨・装身具類 セクターはマイナスマイナス2.5%、マイナス11.9%、マイナス6.0%となっている。
前記同様に自動車並びに建材を含む広範囲小売販売のうち四輪・二輪・部品セクター販売はマイナス0.5%、マイナス11.1%、マイナス17.6%、建材セクターはマイナス0.3%、マイナス14.6%、マイナス10.0%となっている。
ブラジル小売販売業者連盟(CNDL)並びにブラジル・クレジット保護サービス(SPC Brasil)の調査によると、4月の一般消費者のクレジット支払い延滞による負債滞納リスト入りは50万人に達し、18歳以上の一般消費者の延滞率は39.9%に相当する5,920万人を記録している。
電気料金並びに水道料金支払い遅延は増加傾向を示しているが、銀行に対する支払い遅延比率が最も大きいとブラジル・クレジット保護サービス(SPC Brasil)チーフエコノミストのマルセラ・カワウチ氏は説明している。
4月の商業銀行のクレジットに対する一般消費者の支払い延滞率は、全国的な失業率の増加に伴って前年同月比5.8%と大幅に上昇している。(2016年5月12日付けエスタード紙)