ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、2016年2月の小売販売は、資本財販売の家電並びに消費財販売のスーパーの売上が牽引して前月比1.2%増加、また自動車並びに建材を含む広範囲小売販売は前月比1.8%増加した。
しかしValor Data社では2月の小売販売は前月比マイナス0.2%を予想していたにも関わらず、調査対象の22セクターのうち7セクターで前月の売上を上回った。今後の小売販売は、失業率増加による景況感の更なる悪化並びに与信強化によるクレジット部門縮小で更に悪化すると予想されている。
今年1月の過去12か月間の小売販売は、マイナス5.3%と調査を開始した2000年以降では最大の落込みを記録、ゼツリオ・バルガス財団(FGV)の消費者景況感を測る消費者態度指数(ICC)調査では、2月のICC指数は2.1ポイント上昇して68.5ポイントと2015年8月のレベルまで回復している。
2月の自動車並びに建材を含む広範囲小売販売のうち四輪・二輪・部品セクター販売は前月比3.8%増加した一方で前年同月比ではマイナス6.6%減少、前記同様に建材販売は3.3%増加、前年同月比ではマイナス11.1%と大幅に減少している。
2月の自動車並びに建材を除く小売販売では、燃料・潤滑油セクターは前月比1.2%増加、前年同月比ではマイナス4.2%、前記同様にハイパー・スーパーマーケットセクターは0.6%増加、マイナス4.1%、繊維・衣料・履物セクターはマイナス2.8%、マイナス10.8%、家具・家電セクターは5.0%増加、マイナス10.9%となっている。
また前記同様に医薬品・香水・医療機器セクターは0.3%増加、6.2%増加、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス2.4%、マイナス16.3%、事務機器・通信機器・情報機器セクターはマイナス1.3%、マイナス17.3%、その他の日用雑貨・装身具類 セクターはマイナス0.1%、マイナス11.4%とそれぞれ大幅に売上が減少している。
銀行業務集中サービス会社(Serasa Experian)の統計によると、2016年3月の小売販売は前月比0.4%増加、全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の発表によると、今年初め3か月間のバスやトラックを含む新車登録台数は、前年同期比30%減少して2006年同期以降では最低記録している。(2016年4月13日付けヴァロール紙)