ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、9月の小売販売は前月比マイナス0.5%と8か月連続で前月を割り込んで2000年以降では最長の連続落込み記録となっている。
9月までの小売販売が8か月間連続で前月を下回った要因として、一般家庭のインフレ指数を差引いた実質収入の減少、高止まりするインフレ指数、銀行金利上昇に伴うクレジット金利上昇が消費意欲を削いでおり、今年2月~9月の小売販売は前年同期比マイナス6.8%と大幅に落ち込んでいる。
第3四半期の小売販売は、前四半期比マイナス3.0%と過去12年間では最大の落ち込みを記録、第3四半期のGDP伸び率は前四半期並みのマイナス1.9%、今年上半期の商業部門のGDP伸び率はマイナス6.6%となっている。
9月の小売販売は前年同期比マイナス6.2%、また9月の自動車や建材販売を含む広範囲小売販売は、マイナス11.5%の大幅減少を記録したと全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)エコノミストのエルシオ・タケダ氏は説明している。
スーパーマーケットでの小売販売では食料品販売が大きく影響、過去12か月間の食糧品のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は10%を記録、燃料価格は11.1%上昇、また個人向けクレジット年利は37.4%と前年同月の28.2%から大幅に上昇している。
9月の自動車や建材販売を含まない小売販売は前月比マイナス0.5%、自動車や建材販売を含む広範囲小売販売はマイナス1.5%、前記同様に前年同月比マイナ ス6.2%、マイナス11.5%、今年9か月間の累積はマイナス3.3%、マイナス7.4%、過去12か月間の累積はマイナス2.1%、マイナス6.0%となっている。
自動車や建材販売を含まない小売販売のセクター別比較では、9月の燃料・潤滑油セクターは前月比マイナス0.7%、前年同月比マイナス8.7%、今年9か月間ではマイナス4.4%、過去12か月間ではマイナス2.9%となっている。
前記同様にハイパー・スーパーマーケットセクターはマイナス0.1%、マイナス2.2%、マイナス2.3%、マイナス1.7%、繊維・衣料・履物セクターはマイナス1.4%、マイナス12.9%、マイナス7.3%、マイナス5.2%となっている。
前記同様に家具・家電セクターは0.0%、マイナス17.9%、マイナス13.0%、マイナス9.6%、医薬品・香水・医療機器セクターはマイナス0.8%、マイナス1.1%、3.6%増加、4.7%増加、書籍類・印刷物・製本セクターはマイナス1.6%、マイナス14.9%、マイナス9.7%、マ イナス9.6%、事務機器・通信機器・情報機器セクターはマイナス1.7%、マイナス9.7%、4.0%増加、4.2%増加、その他の日用雑貨・装身具類セクターはマイナス3.8%、マイナス7.0%、1.5%増加、3.4%増加している。
また前記同様に広範囲小売販売の自動車・オートバイ・自動車部品セクターはマイナス4.0%、マイナス21.8%、マイナス16.1%、マイナス14.3%、建材セクターはマイナス1.5%、マイナス12.8%、マイナス6.4%、マイナス4.9%となっている。(2015年11月13日付けエスタード紙)