今年7か月間の一般消費者の延滞率は、水道料金や電力エネルギー料金の大幅な値上げや失業率の増加に伴って前年同期比16.8%増加して2012年7月の17.8%の延滞率に迫っている。
銀行業務集中サービス会社(Serasa Experian)エコノミストのルイス・ラビ氏は、「一般消費者の延滞率は昨年末から増加傾向にあり、7月の延滞率は前月比0.6%増加して5か月連続で増加している」と説明している。
「今年初めの延滞率増加はインフレ指数上昇が浸食要因となっていたが、今では失業率増加も主要因となって更に悪化している」とSerasa Experianエコノミストのルイス・ラビ氏は憂慮している。
また7月の商業銀行以外の小売店発行クレジットカードやファイナンス会社向けの返済、水道代、電話代、特に50%以上の値上げがされた電気代の延滞率が牽引して前月比では3.5%と大幅に増加している。
7月の商業銀行向け延滞率は前月比2.2%減少、ブラジル・クレジット保護サービス(SPC Brasil)の調査によると、7月の一般消費者の公共料金延滞率は前年同月比4.99%増加、年率換算では13.24%増加、商業銀行向け延滞率は7.83%増加、通信費の延滞率は4.67%増加している。
サンパウロ商業会(ACSP)エコノミストのエミリオ・アルフィエリ氏は、8月初め2週間の小売販売延滞率は、小売販売の低下に伴って延滞率は前年同月比6.0%減少していると説明している。(2015年8月18日付けエスタード紙)