ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、3月の小売販売は実質賃金の伸び率の減少ならびに与信強化によるクレジットの縮小、失業増加の不安、インフレ増加などの要因で、一般消費者が購入を控えているために前月比マイナス0.9%、前年同月比ではマイナス1.6%と2003年3月以来の落ち込みを記録している。
また今年第1四半期の小売販売は前年同期比マイナス1.7%と大幅に落ち込んでおり、ブラジル地理統計院(IBGE)が今月29日に発表する今年第1四半期のGDP伸び率はさらに下がると予想されている。
今年の製造業部門ならびにサービス業部門のGDP伸び率が予想を大幅に下回っているために、2016年のGDP伸び率は下方修正を余儀なくされるとGradual Investimentos社のチーフエコノミストのアンドレ・ペルフェイト氏は説明している。
全国商業連合(CNC)では、今年の小売部門の伸び率は前年比マイナス0.4%に下方修正、3月の小売部門の10セクターのうち7セクターで売り上げが減少している。
3月の小売部門で特に売り上げが落ち込んでいるのは分割払いでの販売が多い家具や家電販売で前月比マイナス3.0%、自動車・オートバイ・部品販売はマイナス4.6%を記録している。
自動車や建材を含まない3月の小売販売は前月比マイナス0.9%、自動車や建材を含む3月の広範囲小売販売は前月比マイナス1.6%、前記同様に3月の小売販売は前年同月比0.4%増加、マイナス0.7%となっている。
また前期同様に今年第1四半期の小売販売は前四半期比マイナス1.7%、マイナス4.0%、今年第1四半期の小売販売は前年同期比マイナス0.8%、マイナス5.3%、過去12か月間の小売販売は1.0%増加、マイナス3.4%となっている。(2015年5月15日付けエスタード紙)