ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると、2月の小売部門の売り上げは、サラリーマンの実質賃金の減少ならびに与信強化によるクレジット部門の縮小、一般消費者の景況感の悪化、インフレ上昇などの要因で前年同月比マイナス3.1%を記録して2003年8月のマイナス5.7%に次ぐ結果となった。
2月の過去12か月間の小売部門の売り上げは前年同期比0.9%増加にとどまって2004年4月以降では最低の伸び率を記録、また自動車セクターならびに建材セクターを含めた広範囲小売部門の売り上げは、マイナス10.3%と調査開始の2003年以降では最悪の記録となっている。
今年のカーニバルが2月に開催された影響で営業日数が減少したことも小売部門の売り上げ減少を後押しした要因となっており、2月のサラリーマンの実質賃金は前年同月比マイナス1.5%となっている。
ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、今年2月の四半期の失業率は7.4%に上昇、2月の自動車の販売は前年同月比マイナス23.7%を記録している。
また2月の燃料販売は前年同月比マイナス10.4%、過去12か月間の燃料価格は、社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)の引き上げの影響で10.2%上昇して、インフレ指数を大幅に上回っている。
2月の燃料・潤滑油の小売販売は前月比マイナス5.3%、前年同月比マイナス10.4%、今年の累積では0.2%増加、前期同様にスーパーマーケット・食糧・飲料・嗜好品はマイナス0.2%、マイナス1.8%、0.3%増加、繊維・衣類・履物はマイナス0.7%、マイナス7.3%、マイナス2.2%となっている。
前期同様に家具・家電はマイナス1.3%、マイナス10.4%、マイナス1.6%、医薬品・香水は0.8%増加、3.2%増加、7.5%増加、情報機器・通信機器はマイナス1.3%、8.4%増加、0.3%増加、書籍・新聞・雑誌類は1.0%増加、マイナス5.3%、マイナス9.1%となっている。(2015年4月15日付けエスタード紙)