ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、6月の小売販売は前月比マイナス0.7%を記録して2012年5月以降では最大の落ち込みを記録、前年同月比では0.8%増加している。
IBGE統計院の調査対象の小売部門10セクターのうち9セクターで落ち込みを記録しているが、唯一、食料品価格が上昇した影響でスーパーマーケットの小売販売は前月比で上昇していた。
6月の小売販売が落ち込みを記録した要因として、ワールドカップ開催による営業日数減少の影響で家具セクター並びに家電セクター、繊維セクター、自動車セクターの販売が大きく落ち込んだとIBGE統計院のサービス・小売担当のジュリアナ・ヴァスコンセロス部長は説明している。
6月の自動車セクター並びに建材セクターを含む広範囲小売販売は、第1四半期からクレジット販売条件が厳しくなったために前月比マイナス3.6%と大幅に落ち込んでいる。
特に6月の自動車販売は与信審査の厳格化や金利の高止まり、営業日数減少などの要因で前月比マイナス12.9%を記録、6月の個人向けの商業銀行の平均年利は、43%と前年同月の34.8%から大幅に上昇している。
また平均クレジット期間は47.7カ月と昨年12月の48.4カ月よりも短縮しており、全国商業連合(CNC)では、今年の小売販売伸び率を前回予想の4.4%から4.0%に下方修正している。
6月の小売販売は前月比マイナス0.7%、広範囲小売販売はマイナス3.6%、前記同様に前年同月比では0.8%増加、マイナス6.1%、今年の累積販売は4.2%増加、0.1%増加、過去12カ月間の累積販売は4.9%増加、1.9%増加となっている。
セクター別の6月の小売販売で燃料・潤滑油セクターは前月比マイナス2.3%、前記同様に繊維・衣料・履物セクターはマイナス1.0%、家具・家電セクターはマイナス2.0%、医薬品・衛生用品セクターはマイナス0.9%、情報機器・事務機器セクターはマイナス4.2%、書籍・雑誌・文房具セクターはマイナス5.3%、日用品・装身具・その他のセクターはマイナス0.5%、スーパーマーケット・飲料・食品・嗜好品セクターは唯一0.6%増加を記録している。(2014年8月15日付けエスタード紙)