ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると、5月の小売販売は“母の日”並びに“ワールドカップ”向けの家具並びに家電、テレビ、情報機器などが牽引して前月比0.5%増加した。
過去3カ月連続で小売販売が落ち込んでいたにも関わらず、5月の小売販売が前月比0.5%増加したことに対して、IBGE統計院小売サービス部門担当のジュリアーナ・ヴァスコンセーロス部長は、今後数カ月間の小売販売の推移を見ないと今年の小売販売の伸び率は予測が難しいと説明している。
またRC Consultores社エコノミストのチアゴ・ビスクオラ氏は、6月はワールドカップ並びに営業時間の短縮で小売り全体の売上は減少すると予想している。
過去12カ月間の小売販売は4.9%増加しているが、一般家庭の負債増加並びにサラリー上昇率の低下、雇用創出の減少などの要因で昨年の小売販売伸び率9.0%に達するのは非常に難しく、今年の小売販売は4.5%増加に留まるとチアゴ・ビスクオラ氏は予想している。
5月の小売販売では食料品値上げでスーパーマーケットの売上を押し上げており、またワールドカップ効果によるテレビ販売の増加、“母の日”向けプレゼントの家具や家電販売が増加した。
しかし5月の自動車や建材を含む広範囲小売販売は前月比0.3%減少、特に自動車販売が1.9%減少、5月の自動車販売は、前年同月比6.3%と大幅に落ち込んでいるために広範囲小売販売の減少を牽引している。
テンデンシアス社では今年の広範囲小売販売は前年比2.0%増加を予想、建材販売は3.5%増加を予想、自動車販売は0.7%減少を予想している。
5月の小売部門の燃料・潤滑油セクター販売は前月比0.1%増加、前年同月比1.9%増加、今年5カ月間では5.5%増加、過去12カ月間では6.2%増加している。
前記同様に食料品、飲料、嗜好品セクターは0.1%増加、3.1%増加、4.1%増加、3.4%増加、ハイパーマーケット・スーパーマーケットセクターは0.2%増加、3.1%増加、4.1%増加、3.3%増加、繊維、衣料、履物セクターは0.2%増加、3.1%増加、4.1%増加、3.3%増加している。
また前記同様に広範囲小売販売部門の自動車、オートバイ、自動車パーツセクターは1.9%減少、6.3%減少、5.6%減少、3.6%減少、建材セクターは0.3%減少、2.1%増加、3.4%増加、5.4%増加している。(2014年7月17日付けエスタード紙)