ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、3月の拡大小売部門の伸び率は、カーニバルによる営業日数の減少並びに高金利、商業銀行の与信強化などの要因で前月比マイナス0.5%、前年同期比ではマイナス1.1%を記録している。
しかし自動車並びに建材を含まない小売部門の販売は前月比0.5%増加、前年同月比4.7%増加しており、拡大小売部門の減少は、主に自動車部門の販売不振が影響している。
また昨年4月から上昇に転じた政策誘導金利(Selic)の高止まり、新車購入向け工業製品税(IPI)の減税率の縮小、延滞率上昇に伴うクレジットの縮小が拡大小売部門の販売伸び率の阻害要因となっている。
ヴォトランチン・コレトーラ社のエコノミストのギリェルメ・マイア氏は、一般消費者の景況感の悪化並びにインフレの高止まりが一般消費者の購入意欲を削いでいると指摘している。
3月の繊維・衣類セクターの小売販売は前年同月比マイナス7.3%、事務用機器セクターはマイナス4.9%、製本・印刷物・新聞セクターはマイナス8.2%とそれぞれ大幅に減少している一方で医薬品セクターは9.6%増加、第1四半期の小売販売は4.5%増加、拡大小売販売は2.1%増加している。(2014年5月16日付けエスタード紙)