先進諸国が金融緩和政策導入で自国通貨安を誘導しているために、レアル高の為替の影響で国内製造業が価格競争力を失って輸出で打撃を受けており、また低価格の輸入製品の急増の影響で、国内生産減少による雇用創出に支障をきたしているために、ジウマ・ロウセフ大統領は、保護貿易措置を更に強化している。
連邦政府は、輸入製品の急増を防ぐために、為替の介入、税関での取締り強化、入札時の国産品に対する優遇政策の導入、輸入関税の増加など40種類に及ぶ保護政策を採用している。
2008年の世界金融危機後には、輸入関税に関する13回の修正や金融取引税(IOF)の期間の見直しなどを実施、IOF取引税に関しては、欧米諸国による金融緩和政策導入で世界的に投機マネーがダブついているために、海外で低金利の資金を調達して高金利のブラジルの金融市場に投資するキャリートレードを防ぐために、ジウマ政権ではすでに6回の見直しを行っている。
ギド・マンテガ財務相は、国内の自動車メーカー雇用支援策として、部品の現地調達率が65%を下回る輸入自動車に対して、更に30%と大幅な工業製品税(IPI)増税を実施、また、メキシコからの自動車輸入が急増して、ブラジルの貿易収支赤字が拡大しているために、輸入制限をすることでメキシコ政府と合意している。
連邦政府は、レアル高の為替でブラジルの工業製品の価格競争力が削がれて輸出が大幅に減少、一方で輸入が急増しているために、14種類のアンチダンピング規制を導入、食料品や繊維製品に対するセーフガードを設けている。(2012年3月26日付けエスタード紙)