今月1日、連邦政府は、通貨レアルの急速な上昇を抑えるため国内企業が海外から融資を受けるときに、6.0%課税される金融取引税(IOF)の対象を、これまでの期間2年の融資から期間3年の融資に拡大すると発表、12日、更にIOF税の課税対象期間を5年に延長して、更に海外からのドルの流入阻止とレアル高の為替コントロールを強化する。
昨日のIOF税の対象期間5年の延長発表後に、対レアルに対する通貨ドルは、1.18%上昇してR$1.805を記録、今月は5.19%、今年は3.42%それぞれ上昇して、連邦政府の通貨レアル安の誘導は成功している。
マンテガ財務相はIOF税の対象拡大について、「世界的な通貨戦争」に対する防衛措置の 一環との考えを示し、キャリートレードなどによる外貨の流入によるブラジルのレアル相場の上昇の阻止に向けて、必要に応じて、いつでも追加措置を仕掛ける用意があると強調している。しかし海外投資家の長期投資 となる製造部門向けの対内直接投資は大いに歓迎している。
マンテガ財務相は、レアル高の為替で工業部門の輸出の価格競争力が削がれていることを最も憂慮しており、あらゆる手を尽くして、レアル安の為替に誘導する措置を取ると強調している。
2月末に欧州中央銀行(ECB)が2回目となる3年物資金の供給オペを実施し て、金融機関に5,290億ユーロを供給すると発表、昨年12月からでは1兆ユーロに達しているために、ジウマ・ロウセフ大統領は、これらの低金利の資金がブラジルに大量に流入して、レアル高の為替になっているため に対抗措置をとると発表した。
ジウマ大統領は、ヨーロッパ連合国の金融緩和政策による低利資金の「ツナミ」によって、ブラジルなどの新興国の通貨が上昇して、輸出に支障をきたしているのは為替操作であり、一方的で人為的な保護主義に相当すると激しく批判している。
更に大量のドル流入とレアル高に歯止めをかける措置として、輸出前受金(PA)の借入に関して、海外からの360日以上の借り入れについては、税率6%のIOFをかける。360日以下の短期資金については課税の対象外にするなどの措置をとっている。
連邦政府は、政府系ファンド(FSB)の資金を使用して、ドルの介入や為替デリバティブ関連の規制強化などを実施する可能性があり、また国庫庁は、国債市場でのドル買戻しでレアル高の為替解消のために、積極的に協力すると明言している。(2012年3月13日付けエスタード紙)