2月末に欧州中央銀行(ECB)が2回目となる3年物資金の供給オペを実施して、金融機関に5,290億ユーロを供給すると発表、昨年12月からでは1兆ユーロに達しているために、ドイツのハノーバーで開催されている国際情報通信技術見本市「セビット2012」を訪問したジウマ・ロウセフ大統領は、これらの低金利の資金がブラジルに大量に流入して、レアル高の為替になっているために対抗処置をとると発表した。
またジウマ大統領は、ヨーロッパ連合国の金融緩和政策による低利資金の「ツナミ」によって、ブラジルなどの新興国の通貨が上昇して、輸出に支障をきたしているのは為替操作であり、一方的で人為的な保護主義に相当すると激しく批判している。
連邦政府は、通貨レアルの急速な上昇を抑えるため、国内企業が海外から融資を受けるときに課税される金融取引税(IOF)の対象を、これまでの期間2年の融資から期間3年の融資に拡大すると発表した。
大量のドル流入とレアル高に歯止めをかけるため、輸出前受金(PA)の借入に関して、海外からの360日以上の借り入れについては、税率6%のIOFをかける。360日以下の短期資金については課税の対象外にするなどの措置をとっている。
7日に中銀は通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利(Selic)を決定するが、流入の止まらないキャリートレードなどでレアル高の為替に歯止めがかかっていないために、アグレッシブな金利引き下げを行う可能性もある。
連邦政府の高官は、政府系ファンド(FSB)の資金を使用して、ドルの介入や為替デリバティブ関連の規制強化などを実施する可能性を指摘している。
ドイツのメルケル首相は、ジウマ大統領との会談を前に、先進国からの資金流入に対する新興国の懸念は理解できるとコメント。しかし20カ国・地域(G20)各国の信頼を高めることが問題の解決につながるとし、保護主義への懸念を示した。(2012年3月6日付けエスタード紙)