昨日の中銀の通貨政策委員会(Copom)では満場一致で、政策誘導金利(Selic)を0.5%利下げして10.5%と4回連続の利下げとなり、また大半のエコノミストは3月の次回のCopom委員会でも、さらに0.5%の利下げを予想している。
ブラジルの国内経済は昨年第3四半期がゼロ成長に留まったために、連邦政府の景気刺激策や金利低下の効果で回復の兆しも表れてきており、今週月曜日に発表された11月の経済活動指数は予想を上回る伸び率を記録、11月の小売部門の売上高は10カ月ぶりの高い伸び率を記録、鉱工業生産も4カ月ぶりのプラスとなっている。
昨年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は連邦政府の目標上限値である6.5%に留まったが、昨年末から継続している南部地域の旱魃による穀物減産や南東部地域の豪雨による生鮮野菜や果物を中心とした農産物生産で打撃を被っているために、今年第1四半期の食品価格上昇による、インフレ圧力につながる可能性が指摘されている。
ジウマ・ロウセフ大統領は今年の財政プライマリー収支達成のために、数週間以内に連邦政府の公共支出凍結などの具体策を発表すると予想されており、今年の支出凍結額は昨年の500億レアルを上回る700億レアルに達する可能性がある。
WestLB銀行のチーフストラテジストのルシアーノ・ロスタグノ氏は海外の経済情勢の先行き不透明感や国内のインフレ懸念が払しょくされていないが、3月のCopom委員会での利下げを予想、また4月の利下げは海外のシナリオや国内のインフレ動向に左右されるとコメントしている。
またヴォトランチン・コレトーラ社のチーフエコノミストのロベルト・パドヴァーニ氏は、中銀のSelic金利の利下げサイクルは、連邦政府が財政プライマリー収支黒字を達成しても、最低サラリーの大幅引き上げによる消費の過熱によるインフレ懸念の増加や連邦政府の支出増加などで終わりに近づいていると予想している。
中銀のSelic金利の0.5%の利下げで10.5%となったにも関わらず、インフレ指数を差引いた実質金利は4.9%と世界最高を継続、2位にはハンガリー2.8%、中国2.4%、インドネシア2.1%、ロシア1.8%、コロンビア1.0%、オーストラリア、スイス並びにメキシコが0.7%、日本が0.6%となっている。(2012年1月19日付けエスタード紙)