昨年上半期にジウマ・ロウセフ大統領は公共支出の500億レアル削減政策を発表して金融引締め策を採用、しかし下半期にはヨーロッパの債務危機や国内経済の減速で鉱工業部門の伸び率が予想を下回ってきているために、今年は連邦政府の公共投資拡大が見込まれている。
金融機関の調査では今年の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)をGDP比では最低4%、楽観的なエコノミストはGDP比8%を予想している。
楽観的な予想であるGDP比8%を見込んでいるエコノミストは、今年は連邦政府がワールドカップやオリンピック関連の公共投資を大幅に拡大、また岩塩層下原油開発への投資にも拍車がかかると予想している。
しかし4%と悲観的な予想をしているエコノミストはヨーロッパの債務危機の影響、大幅に落ち込んだ製造業部門を中心とした、ブラジルの企業経営者の景況感の悪化による投資先送りを憂慮している。
LCAコンサルタント社のエコノミストのブラウリオ・ボルジェス氏は、昨年のFBCFの4.5%から今年は4.0%とマイナス0.5%のキャリーオーバーを見込んでおり、またGDP伸び率は3.1%を予想している。
MB社のチーフエコノミストのセルジオ・ヴァーレ氏はギリシアのヨーロッパ連合(EU)からの脱退などが発生しなくて、EU問題が解決する方向に進んだ場合に、EU諸国からブラジルへのコモディティ商品やインフラ部門を中心とした投資再開で、8.2%増加する可能性を指摘している。
中銀では昨年のGDP伸び率を3.0%、今年は3.5%、また昨年のFBCFを5.10%、今年は5.0%とそれぞれ予想、ブラデスコ銀行ではGDP3.0%、3.7%、FBCF5.1%、7.8%とそれぞれ予想している。
世界金融危機から大幅に回復中であった2010年のFBCFのGDP比は21.3%と前年のマイナス6.7%から一転して大幅に増加していたが、昨年の伸び率はGDP比5.1%に留まると予想されている。(2012年1月9日付けヴァロール紙)