年末というのはいつの時代でも、世界で、そしてブラジルで、何が起こったのかを思い起こす時節だ。ただし今回は、何が起きたかを検討する代わりに、起きるべきでありながらも起きなかったことにフォーカスしてみたい。
世界に目を向けると、先進国の首脳は行動をとるよりも辞任を選んだ。ドイツのアンジェラ・メルケル外相とフランスのニコラス・サルコジ大統領が率いる欧州では、負債に関連した経済危機が解決に向かうべきだったが、首脳会談を次から次に開催する以上のことにはならなかった。そのいずれでも、次回の会談の日程を決めたことが最大の成果だった。そして懸案は、何の対策も得られない状態で推移している。多数の国家が抱える負債が持続可能な状態を超えており、繰り延べどころか予算不足を補てんするための新たな融資もおぼつかない状態が続く。
12月第2週には、毎年GDPの0.5%以上の水準で負債が拡大しないよう、域内17カ国の間で最低の統一財政が必要だという共通認識に至った。ブリュッセルの特別委員会が各国の予算の監査を行うことで合意したものの、定められた予算の不履行に対する制裁を導入する権限が不足している(強制力が欠如している)ために、実際にこれが履行されるかどうかについての保証はない。
同様に、救済ファンド(欧州安定化メカニズム)が(イタリアとスペインのように)経済規模が比較的大きな国々を救済できるかについても保証はない。これまでのところ、ドイツとフランスは、欧州中銀(BCE)が域内経済で最後に残された貸し手としての機能を果たすことを拒否している。このことは、経済危機が拡散するのを後押しした。この混乱で、フランスのような重要な国の国債が、リスク格付け会社により格下げされ、苦しい状況がさらに悪化しかねない。
つまるところ、当局は麻痺してしまっている。欧州問題を着地点に届けるための高いコストと向き合う勇気がなく、それどころか体制を固めるための過酷な判断も下さない。
一方、米国では負債は15兆ドルを突破した。小さな問題のために、それは純粋に選挙上の問題なのだが、野党共和党と与党民主党の間では、均衡をとるべき予算の合意が得られていない。その危機が大きな問題になっていないのは、ユーロの解体に注意が向けられているからにすぎない。
ブラジル国内で起こるべくして起こらなかったもので最大の話題は、改革プロジェクトだ。製造業は、ブラジル・コストが次第に許容できないほどに大きくなっていることから、世界と比して競争力を失っている。政府による政治改革と税制改革、社会保障改革、労働法改革は、もはや出口の見えないトンネルのように先送りしながら延々と続いている。インフラはあまりに高くかつ不安定なまま。投資を妨げる低い貯蓄率(GDPのわずか17%)を引き上げる政策は存在しない。そしてあまりにも時間のかかりすぎる訴訟は、製造業の効率の邪魔にならない程度のスピードでもって争議を減少させることが出来ないままでいる。
この1年は、コモディティー、とりわけ食糧コモディティーの供給ショックで幕を開けた。4月以降は、経済危機により世界の需要が減少。そのピーク(4月)から2011年末にかけて、コモディティーの価格に関する最も重要な評価基準であるCRB指数は、22%下落した。ブラジルへのインパクトは、決定的だった。年明けから強い圧力にさらされたインフレは、4月以降、圧力が低下した。この一寸先の闇を見通すことは誰にもできないだろう。ただし、2011年に始まったコモディティーの値下がりと同じ状況の再来は、ジルマ政権にとってもはや期待できないことだけは明らかなようだ。(2011年12月30日付エスタード紙)