世界の有力誌のひとつであるドイツ雑誌シュピーゲルのポータルが2週間前、ドイツの実業家が2012年の自身のビジネスの成功に極めて高い信頼を置いていることを驚きをもって報じている。ユーロ圏のその他の国々がリセッションと失業で叩きのめされ、井戸の底を打つのがいつかも分からない状況だが、ドイツの実業家たちはさらに利益が拡大すると期待している。
この結論は、ドイツ企業7,000社の役員を対象に実施した調査を受けたもの。その役員たちは、経済危機という状況にありながらも、自社のビジネスが今後12カ月で、新興国相手だけでなく他の欧州諸国との取引で見ても拡大すると予想している。
これは、ドイツの生産部門(これは何も工業に限らない)が他のヨーロッパ諸国のそれと比較して競争力を高めつつあることを反映している。
極度に自制的な労働組合と給与と年金の引き上げに対処できる能力があることで、ドイツ国内の生産コストの上昇は近隣諸国に比して低い水準で推移している。このため、ドイツはユーロ圏の他の国々に輸出するだけでなく、域内で生み出された収益の大部分を吸い上げているのである。
この現象は、ロンドンのファイナンシャル・タイムズのアナリスト、マーティン・ウルフが最大の広告塔となって報じているのであるが、すでにヨーロッパの他のエコノミストによっても、確認されている。これらの人たちは、国際収支黒字を生み出す能力が最も大きいのがドイツだという言い回しを好む。とはいえ核心の部分では、表現の違い根本はより大きな競争力そのものにあるのであって、それは今に始まったことでもない。それは、この傾向が顕著だった50年代、ドイツの奇跡と呼ばれた時代にまでさかのぼる。
ヨーロッパ諸国がそれぞれ独自通貨を利用していた中で、当時のドイツの競争力は、ドイツマルクが値上がりして相対的に諸外国の通貨が値下がりすることへの対抗手段だった。そして、外貨建てで見ればドイツ製品が値上がりして輸出競争力がそがれることになるマルクの値上がりを受けて、生産コストの引き下げへの取り組みは、国家的な課題になった。
現在のように共通通貨になったことで、純粋に為替で域内格差を調整することが不可能になった。しかし、ユーロの導入前にしろ導入後にしろ、経済危機が発生しようとしまいと、より重要な影響は、ドイツ経済が諸外国以上にこの状況で事を有利に運んで、競争力を高めているということだ。
賃金と年金に関するこのような優位は、その一部は、大手企業の役員に従業員の参加を認めるドイツの労働体制による。労働組合は協力して企業の業績改善に取り組むだけでなく、将来的にもその企業(と経済)のパフォーマンスがより良くなるために協力する。
根本的な問題は、ユーロという果実の不平等な分配が、新たなゆがみをもたらして既存の格差がさらに拡大することだ。一部のアナリストは、困難に直面する国々に対して負う金銭的負担が次第に大きくなる状況をドイツが受け入れなければならないと指摘する。毎年重ねられた努力の積み重ねの成果を、遊び暮らす隣人に手渡すことに理解を求めるのは、極めて難しい。
9月以降、ジルマ政権は各国の中央銀行が繰り広げた通貨戦争に対して不満を表明することをやめた上に、先物為替市場におけるショートポジションに対するIOFの課税を停止した。その結果、ドルは1ドル=1.85レアル近辺の水準まで値上がりした。政府はさらに大きなレアルの値下がりを欲しているのだが、この水準で引き止めざるを得ない状況を理解した。ブラジルの製造業は国外から輸入される原料とコンポーネント、アセンブリ、資本に大きく依存していることを認めたのである。さらにドル高が進めば、企業のコストの急上昇を引き起こすことになる。(2011年12月31日付エスタード紙)