昨年のブラジルへの外貨流入残は最終四半期にヨーロッパの債務危機の影響を受けて外貨流出が加速したにも関わらず、653億ドルを記録して2007年に次ぐ記録となった。
最終四半期の外貨流出残は30億ドルを記録、金融アナリストはこの外貨流出傾向は今年上半期まで継続すると予想しているために、R$1.80以上のレアル安の為替を維持すると見込んでいる。
昨年の外貨流入増加の要因として、上半期はブラジル企業が海外での低金利での資金調達が容易であったために、ファイナンスオペレーションによる外貨流入総額は314億ドルに達していた。
しかし連邦政府は海外で金利の安い資金を調達して、実質金利が世界トップのブラジル国債などの確定金利付き投資を行うキャリートレードやブラジル企業の外資調達などによるレアル高の為替を阻止するために、金融取引税(IOF)を2度に亘り6%に引上げた。
さらにブラジルの商業銀行や企業の海外での低金利の資金調達に対して、IOF税6%並びに借入期間を1年から2年間に延長した影響で、サンパウロ証券取引所(Bovespa)などでの短期金融投資は減少して、外貨流出によるレアル高に歯止めがかかった。
ヨーロッパの債務危機などで本国への利益・配当金送金が急増、昨年4月から12月は100億ドルが流出残となり、また輸出増加並びに輸出業者による輸出前貸(ACC)向けクレジットなどによるドル流入は439億ドルに達していた。
しかし昨年12月にはACC向けの1日当たりクレジットはヨーロッパの債務危機の影響を受けて1億6,470万ドルまで減少、NGOコレトーラ社のシジネイ・ネーメ取締役は今年の外貨流入は急減して2008年レベルまで下がる可能性があるために、年末にはレアルの為替は20%下落のR$2.20と悲観的な見方をしている。
しかしテンデンシア・コンサルタント社のエコノミストのブルーノ・ラヴィエルリ氏は今年上半期の外貨流入は大幅に減少するにも関わらず、連邦政府はレアル通貨がR$1.90以上に下がるとインフレ圧力となるために、ドル介入を積極的に行うと予想、年末にはR$1.80前後で推移すると予想している。(2012年1月5日付けエスタード紙)