ロンドンの有力日刊紙ガーディアンが26日、英民間コンサルタント会社の調査結果として、ブラジルがすでに英国を抜いて世界第6位の経済大国になったと報じた。しかしながらこの「ニュース」は、国際通貨基金(IMF)がすでに9月に発表したデータで示されていたものであり、わずかな人しかこの見通しに注意を払ってこなかっただけである。
このニュースにブラジル政府と一般国民がお粗末な反応をして過度の自画自賛に陥り、結果として、現実を認識する力を失ってしまうことを恐れる。
経済においてもブラジルは、大国主義的な傾向がある。まさにサッカーがそれで、世界の覇者という評価を受け続けている。こうして得意になっているところ、4対0でバルセロナがサントスを下してトップに登りつめ、サントスは地に落ちた。このように、記事が意図するものを読み解く必要があるし、今回の話は遅かれ早かれそうなる事象というだけことだった。
国内総生産(GDP)の規模は、ジョッキの寸法のようなものだ。そしてブラジルは、大ジョッキというわけだ。国民の数は英国の4倍、国土の広さは実に35倍もある。消費人口と土地がブラジルよりも小さな国の経済規模を追い抜くのは畢竟、時間の問題なのだ。
結局、ジョッキの寸法だけではなく、そのジョッキの中身の質というものを十分に調べなければならない。例えば、英国人1人当りの所得は、ブラジル人よりも3倍以上大きいわけで、ここから、現実がどのようなものなのかを把握することができる。
ブラジル経済はまだ、様々な病気が詰まった大きな薬ビンのようなものだ。低い教育水準、所得の分配の偏り、貧困支援、住宅不足、高い犯罪発生率、脆弱なインフラ、重い税負担、腹立たしくなるほどの官僚主義、のろのろと非効率的な訴訟、汚職…、中身はこんなところか。
そしてもちろん、これがすべてではない。天然資源に限らず、イノベーションの余地や柔軟性にとんだ人々など、秘められた可能性は極めて大きい。
しかも一握りの新興国 ― それは何もブラジルだけではない ― だけに充満しているエネルギーがある。先進国が停滞している一方で、新興国経済はより急速に成長している。
今年日本を追い抜き世界第2位になった中国に代表される新興国は、現在、世界のGDPのおよそ40%を占める。言い換えれば、この地球上で生み出されたすべての富の40%にあたる。さらに、英HSBCのレポートによると、世界の投資の少なくとも37%がこれらの国々に向けられている。
その他のテーマでは、アナリストごとに推計がいろいろと異なる。しかしいずれの見解でも一致しているのは、2050年までに少なくとも新興国19カ国が、世界の主要経済大国30カ国の仲間入りをするということだ。
さらに驚くべきことは、消費のスピード。中国だけで、年間3,000万人近い人が消費市場に加わる。同じHSBCのレポートによると、アジアでは、中産階級が総人口(19億人)の60%に達する。
世界が人口と消費のこの新たな拡大ペースに耐えうるかが問題だ。
目標突破 12月のデータがまだ出ていないのだが、2011年のIPCAによるインフレ率は(すでに2パーセントポイントの許容誤差を含めたとしても)、目標値を突破するのは確実。中央銀行がおよそ100社の金融機関とコンサルタント会社を対象に聞き取りした調査では、インフレ率は6.54%に達すると指摘されている。
支出のツケ コントロールを失ったとは言えないものの、このインフレの伸長は2010年という選挙の年にあたって中央銀行が容認せざるを得なかった大幅な公共支出の拡大の結果である。(2011年12月26日付けエスタード紙)