昨日の中銀の通貨政策委員会(Copom)では、政策誘導金利(Selic)をヨーロッパ債務危機の深刻化で世界の経済情勢が厳しさを増しているために、ブラジルのインフレも抑えられると判断したために、全会一致で0.5%の利下げで11.0%に決定した。
Copom委員会ではより制約的な国際情勢からもたらされる影響を緩和するために、Selic金利を緩やかに調整することは、2012年にインフレ率が目標に収れんするというシナリオに一致していると声明している。
11月の過去12カ月間のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は6.97%と中銀が設定する目標の上限6.50%を上回っており、金融アナリストは来年のインフレ率が目標中央値4.5%まで下がるか疑問視しているが、ブラジル地理統計院(IBGE)によるインフレ指数の算出法変更で、目標水準に近づく可能性がでてきている。
今回の0.5%の利下げは8月、10月に続いて3回連続となり、ブラジルは昨年7.5%の経済成長率を記録、しかしヨーロッパの信用不安などの影響で国内景気が減速して、今年のGDP伸び率は3%台前半にとどまると予想、来年は14%以上の最低サラリーの引き上げなどに伴う国民所得増加で、インフレ懸念は強いにも関わらず、連邦政府とっては利下げ継続による国内景気浮揚が優先課題となっている。
ブラデスコ銀行では来年末のSelic金利を今後の中銀の金利引き下げ幅の拡大で10%から9.5%と下方修正、イタウー銀行は9.0%まで下げる可能性を否定していない。
今回のSelic金利0.5%の利下げで小売クレジットの月利は5.44%から5.40%、クレジットカードの月利は4.31%から4.27%、特別小切手と呼ばれる口座借越残クレジットは10.69%から10.65%とそれぞれ僅かに減少する。
Selic金利0.5%の利下げでブラジルのインフレ指数を差引いた実質金利は5.1%と2位のハンガリ-2.5%の2倍以上で継続して世界トップの金利、3位はチリ並びにインドネシアの1.5%、メキシコ1.3%、中国、オーストラリア並びにロシアは1.0%、コロンビア0.7%、台湾は0.6%となっている。(2011年12月1日付けエスタード紙)