ギリシャやイタリアをはじめとしたヨーロッパ諸国の債務問題など経済の先行き不透明感が増加して、再度の金融危機突入が憂慮されているヨーロッパ諸国は今後の経済成長が見込まれる新興国への投資に拍車をかけてきている。
今年7カ月間のヨーロッパ連合国からのブラジルの製造部門への対内直接投資(IED)は前年同期の79億ドルから3倍に相当する234億ドルに達しており、今後もこの傾向が続くと予想されている。
ヨーロッパ企業はBRICs諸国の中でも最も政治が安定しているブラジルに注目、特に経済成長加速プログラム(PAC)の旗手的存在の大衆住宅建設"私の家、私の暮らし"プロジェクト並びに、中間層の増加による住宅ブームの建設・不動産部門への直接投資に注目している。
しかしヨーロッパからの直接投資はある部門への集中的投資ではなく、13部門に10億ドル以上の投資が行われており、電力エネルギー部門、小売・商業、食品,鉱業、鉄鋼、石油・天然ガス、非鉄金属、保険、金属、医薬品、情報機器、教育やインフラ部門となっている。
2008年のリーマンショックから回復が最も遅れているヨーロッパが再び金融危機問題に直面して、域内での投資意欲を失っており、今年はOrange社、Louis Vuitton社、 Cassino社 Publicis社や Citroen社がブラジルに新たな投資を行っている。
ヨーロッパ企業は電力エネルギー部門や空港建設などに注目しているにも関わらず、海外からの直接投資を促すためには連邦政府は法令や規制の整備が急がれている。
中銀では今年の経常収支赤字を600億ドルと予想、しかし対内直接投資は550億ドルとほぼカバーできる投資を予想、そのうちヨーロッパからの投資は1/3に達すると予想している。
今年7カ月間のヨーロッパからの投資の28.9%はブラジル企業とのジョイントベンチャーであり、昨年の4.3%から大幅に増加、またヨーロッパ企業単独の投資は前年同期の87.2%から66.4%と大幅に減少している。
今年7カ月間のオーストリアからの投資は14億4,000万ドルと前年同期の2,500万ドルから大幅に増加、Red Bull社やエンブラエル社、CSNやゲルダウ社へのハイテク機械・装置関連企業が投資している。
今年7ヶ月間のオランダからの直接投資は127億200万ドルと前年同期の24億8,400万ドルから大幅に増加してトップ、スペインは53億6,700万ドルと前年同期の5億ドルから10倍増、フランスは14億9,900万ドルと前年の24億600万ドルから減少している。
ルクセンブルグは10億3,600万ドルと前年の11億1,000万ドルから僅かに減少、ドイツは4億7,700万ドルと前年の2億800万ドルから倍増、ベルギーは3億1,300万ドルと前年の4,200万ドルから大幅増加、ポルトガルは2億4,200万ドルと前年の10億3,400万ドルから大幅に減少している。(2011年9月13日付けエスタード紙)