中銀の統計によると今年上半期の鉱工業などの製造部門を中心とした海外からの対内直接投資(FDI)は325億ドルに達して、中銀が統計を取り始めた1947年以降では記録を更新した。
今年上半期のFDI総額325億ドルは経常収支赤字255億ドルを大幅に上回ったが、海外で金利の安い資金を調達して実質金利が世界トップのブラジル国債などの確定金利付き投資を行うキャリートレードなどによる外資流入を阻止するために、金融取引税(IOF)を2度に亘り6%に引上げ、さらにブラジルの商業銀行や企業の海 外での低金利の資金調達に対して、IOF税6%並びに借入期間を1年から2年間に延長した影響で、短期金融投資は116億ドルと前年同期では50%近く減少している。
過去12カ月の対内直接投資は688億ドルに達し、また6月は45億ドルと金融市場の予想を10億ドル上回って、今年は下半期の月間平均FDIが40億ドルと見込まれているために、550億ドルに達すると予想されている。
中銀のカルロス・タデウ・デ・フレイタス元取締役はブラジルへの直接投資の収益率は他の新興国などよりも高率であり、特に海外投資家はインフラ部門への直接投資を有望と見込んでいる。
国際通貨基金(IMF)などはブラジル政府が海外投資家の短期金融投資を抑制するために導入したIOF税の課税を避けるために、対内直接投資として資金流入している可能性を指摘しているにも関わらず、中銀では違法性を否定している。
国際貿易開発会議 (UNCTAD) はグローバルな海外直接投資の傾向について「世界投資報告書2010」を発表、昨年のブラジルに対するFDIランキングは前年の15位から5位に上昇している。
昨年のブラジルへのFDI総額は前年比84.6%増加の484億ドルと大幅に増加、しかし2009年のFDIは世界金融危機の影響を受けて、前年比42%と大幅に落ち込んでいた経緯がある。
昨年の米国へのFDI総額は49%増加して2,280億ドルで再びトップに返り咲き、2位中国の1,060億ドル、3位香港の620億ドルをそれぞれ大幅に上回り、昨年のブラジルへのFDIが大幅に増加したのは、スペイン資本レプソルのブラジル子会社に中国石油化工集団(シノペック)から40%の出資金の振込など12月のFDIが150億ドルに達していた。(2011年7月27日付けエスタード紙)