BRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国並びに南アフリカ)の中ではブラジルの1992年からの国内総生産(GDP)伸び率は中国並びにインドに大きく引き離されているが、一方で貧困層から中間層への大幅な流入で社会格差は最も縮小してきている。
BRICS諸国の国民全体の所得は増加してきているにも関わらず、所得が特定階層に集中する傾向があるために,さらなる社会格差が拡大を続けている。
ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると一般家庭の一人当たりの所得増加率は最貧困層で20%、富裕層でも20%、2000年代はルーラ政権の貧困層補助政策やインフレ以上の最低賃金の調整で最貧層の所得増加率が6.3%と大幅に増加、富裕層は1.7%に留まっている。
中国では最貧困層の所得増加率が8.5%、富裕層が15.1%と更に社会格差が拡大、しかしブラジルの2003年5月から今年5月までのD/EクラスからCクラスの移動は3,950万人に達している。
ブラジルの昨年5月から今年5月までの最貧層人口は大統領選挙のために与党が貧困層への援助を拡大も後押しして、11.7%まで大幅に減少している。
また南アフリカではアパルトヘイトが廃止されたにも関わらず、社会格差はさらに悪化しているが、ブラジルは安定したデモクラシー、コントロールされたインフレ、貧困層補助政策のボルサ・ファミリア、インフレ以上の最低サラリー調整、少子化や教育向上が社会格差縮小の要因となっている。
ブラジルの2001年の主に社会における所得分配の不平等さを測る指標であるジニ係数0.6から昨年は0.53まで改善したにも関わらず、中国、インドやロシアよりも高い。
1992年の25歳以上のブラジル人の平均教育年数は4.9年、2009年には7.2年まで上昇して貧困層から中間層への移動を後押ししており、またGallup協会の144カ国の国民の将来の希望調査ではブラジル人が最も楽観視している。(2011年6月28日付けエスタード紙)