連邦政府は一向に収まらないレアル高の為替に対して、ドル介入や金融取引税(IOF)の引上げなどあらゆる為替低減措置をとってきたにも関わらず、ドル安は世界的潮流であるために、短期的にはレアル高の為替コントロールできないことを認めた。
しかしインフレ圧力を低減するために政策誘導金利(Selic)の連続の引上げ、銀行の強制預託金引上げやクレジット部門の引締めなどのマクロ・プルーデンス政策の強化よりも、レアル高の為替で輸入製品増加による製品価格の低下によるインフレ抑制を重視しだした。
レアル高の為替で付加価値の高い完成品の輸出競争力は益々低下してきている一方で、天然資源や農産物の国際コモディティ価格の上昇で、ブラジルの貿易収支は黒字を保っている。
ギド・マンテガ財務相、フェルナンド・ピメンテル商工開発相並びに社会経済開発銀行(BNDES)のルシアーノ・コウチーニョ総裁はレアル高の為替による鉱工業部門への悪影響を憂慮しているにも関わらず、年内のレアル高の為替傾向を変えることは不可能に近いと認めている。
昨日の為替は1.45%のドル高でR$1.61になったが、4月中は外貨流入防止政策や大幅なドル介入などにも関わらず、心理的な天井であるR$1.60を超えるレアル高の為替で推移していた。
中銀は外貨流入防止でレアル高を抑制するために、ブラジルの銀行や企業による外貨建て借入に対して、3月26日に金融取引税(IOF)引上げ並びに借入期間を最長1年間に延長したにも関わらず、レアル高が継続しているために、再び4月6日に借入期間を最長2年に延長、4月は15億4,000万ドルの流入残と前月の126億6,000万ドルから大幅に減少して、一応、効果は挙がっている。
4月の対内直接投資、海外資金調達や利益・配当金送金などの金融関連所得収支は流入額が349億ドル、流出額は366億ドルで17億7,000万ドルの赤字を計上、しかし貿易収支は輸出が188億1,000万ドル、輸入が155億ドルで33億1,000万ドルの黒字を計上している。(2011年5月5日付けエスタード紙)