格付け会社フィッチ社はジウマ・ロウセフ大統領が2月に発表した300億ドルに相当する歳出削減による財政健全化を評価して、ブラジルの外貨建ておよび自国通貨建て発行体格付けを「BBB-」から「BBB」に1段階引上げて、過去最高の格付けとなった。
今回の格上げで海外投資家の外貨流入が増加して更にレアル高の為替が進行を予想、連邦政府は為替政策強化やマクロ・プルーデンス政策採用すると予想されている。
金融市場関係者は今回の格上げでレアル高の為替進行は輸入拡大につながって鉱工業部門の輸出を圧迫するために、ギド・マンテガ財務相が更なるレアル高を阻止するために、新たにドルの余剰を抑制する措置を採用すると予想している。
中銀が地元エコノミストを対象に行うフォーカスレポートによると、今年のブラジルの経済成長率は4.0%増加を予想、昨年の7.5%からは大幅に鈍化するものの、他の大半の主要国よりは高成長となると予想されている。
マンテガ財務相は3月末に外資流入防止として、ブラジルの銀行や企業が海外での資金調達に対して金融取引税(IOF)を6.0%に引上げたにも関わらず、依然としてドル流入が継続、レアル通貨はR$1.61に達しており、また今回の格付けで更に流入に拍車がかかるために、IOF税率引き上げが予想されている。
ムーディーズは下半期にブラジルを格上げする可能性があり、スタンダード&プアーズ(S&P)は依然、ブラジルの格付けを「BBB-」、見通しを「安定的」としており、両社はブラジルの格付けを投資適格級で最も低い水準としている。
今回のフィッチによる格上げでブラジルはロシア並びにリトアニアと同じ格付けとなり、インド、ペルーやギリシャより1段階格上であるが、財政問題が発生しているアイルランド並びにスペインよりも格下となっている。(2011年4月5日付けエスタード紙)