政治リスクがなく好調なブラジル経済、海外で低金利資金を調達して世界でも最も実質金利の高いブラジル国内での金融投資のキャリートレード、内需が旺盛で今後も国内消費が見込めるために、また生産部門への直接投資などドル流入が止まらないために益々のレアル高の為替が続いている。
中銀はレアル高の為替に歯止めをかけるために昨年1年間で総額414億ドルのドル介入を実施、1日平均では1億6,560万ドル、昨年の海外からのドル流入残は243億ドルで2倍以上のドル介入を継続していたが、レアル高の為替の傾向は変わらないために、更なる金融取引税などの引上げが予想されている。
昨年のブラジル金融市場へのドル流入は記録を更新、特にブラジル国債、確定金利付きファンドやペトロブラスの大型増資などの株購入などの金融投資は前年比38%増加の260億ドルとなっている。
レアル高の為替で輸出の価格競争力がそがれ、一方では輸入が大幅に増加して貿易収支黒字が圧迫されているために、ギド・マンテガ財務相はドル流入に歯止めをかけるために、海外投資家の短期投資に対して現在の金融取引税(IOF)を更に引上げると予想されている。
2003年から2010年のルーラ政権ではドル流入残高は2,027億2,000万ドル、しかし1995年から2002年のエンリケ・カルドーゾ政権では262億7,000万ドルの流出残高であった。
またルーラ政権の貿易黒字収支は3073億1,000万ドルに対して、カルドーゾ政権の669億8,000万ドルよりも359%増加、しかし過去数年間は世界金融危機やレアル高の為替で貿易収支黒字が減少してきている。(2011年1月6日付けエスタード紙)