世界金融危機で金融市場の資金不足を補うために中銀は銀行預託金減額と納入期限延期で流通量を増加させたが、金融危機からいち早く脱出したブラジルは消費拡大でインフレ圧力が一層強まってきたために、 金融市場から預託金比率の引き上げなどで710億レアルを金融市場から回収する。
財務省では中銀の預託金比率の引き上げは金融引き締めとなってインフレ圧力の低減に結びつくために、3月か4月から開始が見込まれていた政策誘導金利(Selic)の引上げサイクルの突入が先送りできると見込んでいる。
中銀が予定している710億レアルの資金回収のうち340億レアルは4月9日から現在の預託金比率15%を13.5%に引き下げ、残りの370億レアルは当座預金や定期預金の特別預託金比率を8%に引き上げる。
預託金は銀行スプレッドの構成要素になっているために、預託金引上げは銀行金利引き上げ並びにクレジットの縮小に結びつき、710億レアルの金融市場からの金融引き締めはSelic金利の1.4%に相当すると見込まれている。
銀行業界では中銀のSelic 金利の引上げ開始に先駆けて、すでに金利引き上げを開始して昨年12月末の平均銀行年利は34.3%であったが、2月10日には35.4%に上昇している。
2月10日の法人向けクレジット年利は昨年末から1.2%上昇して26.7%、個人向けクレジット年利は0.7%増加の43.4%に上昇している。(2010年2月25日付けエスタード紙)