昨年9月の世界金融危機や通称銀行小切手税と呼ばれていた金融取引暫定納付金(CPMF)の廃止にも関わらず、昨年の連邦政府や地方自治体の税収は国内総生産(GDP)比35.8%に達して記録を更新した。
ブラジルの租税負担率は公共サービスの行き届いたカナダやドイツとほぼ同率であるが、昨年のブラジルは前年よりGDP比1.08%増加の1兆300億レアルの租税を負担している。
昨年のブラジルのGDPは5.1%増加に伴って国庫庁の税収は8.3%増加して、税収が国内総生産の伸び率を上回っており、連邦政府の税収は全体の70%、州政府は26%、市町村は4.0%を占めている。
ルーラ第一次政権からの税収はGDP比3.8%と大幅に増加しており、特に連邦政府の税収のGDP比はCPMFが廃止されたにも関わらず、前年の24.3%から24.9%、州政府8.8%から9.2%とそれぞれ増加したが、市町村は1.6%と前年と同率となっている。
昨年の税収増加は法人所得税(IRPJ)と商品流通サービス税(ICMS)が牽引したが、IRPJの税収は企業の収益増加で税収増加分の50%以上に相当するGDP比0.56%と大幅に上昇している。
州政府の税収となるICMSはGDP比0.39%増加したが、サンパウロ州政府のICMSの税収はブラジル全体の46%を占め、金融取引税(IOF)はGDP比0.40%、社会保障院(INSS)の納付金はGDP比0.25%とそれぞれ増加している。
昨年のブラジルの租税負担率はGDP比34.7%であったが、日本は18.4%、メキシコ19.8%、米国28.3%、韓国28.7%とブラジルよりも負担率が軽いが、経済協力開発機構(OECD)の加盟国平均は36.1%でブラジルの負担率は先進国の平均に近いが、ブラジル国民は租税負担率が重い割には公共サービスの恩恵を殆ど受けていないうえに、税制改革も殆ど進展していない。{2009年7月8日付けエスタード紙}