国際格付け会社FITCHは投資適格にあたる新興国の格付けを昨年から見直しているが、クレジット流動性の悪化、低い経済成長率、目標プライマリー収支黒字の達成が危惧されているにも関わらず、ブラジルの格付けをインド同様BBB-に据置いた。
ラテンアメリカ地域の格付け担当のShetty取締役はブラジルに関しては経済成長率の低下などで先行きが不安定であるが、非常に大きい外貨準備金、金融危機のインパクトを和らげる為替変動相場制の採用や外資依存度が低いために、米国市場に依存しているメキシコよりポジチブに評価している。
銅鉱石の生産に依存しているチリ、石油依存のヴェネズエラや米国市場依存のメキシコと比較して、ブラジルは国際コモデティティ価格の低下の影響は受けているが、貿易相手国は多岐に亘っているために世界経済の変化に対応しやすい。
またメキシコ政府は収入の35%を石油に依存、ロシアはその比率が50%に達しているが、ブラジルは農畜産業、鉱業並びに工業部門など多岐に亘る分野で生産活動を行なっているために素早い対応が可能である。
今年のブラジルの国内総生産の伸び率は1.5%と過去数年間では最も低く見込まれているが、ラテンアメリカ平均1.0%を超えており、また経済政策金利(Selic)の引下げの余地はあるが、海外資本逃避につながるために慎重に引下げる必要がある。(2009年3月4日付けガゼッタ・メルカンチル紙)