ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2020年3月~5月の3か月間の失業率は、3月中旬から開始されたCOVID-19パンデミック対応政策導入などの影響を受けて12.9%と前四半期の失業率11.6%から1.3%の急増している。
Valor Data社の金融機関やコンサルタント会社対象の調査によると、今年3月~5月の3か月間の平均失業率は13.00%、最低の失業率予想は12.4%、最高の失業率予想は14.8%と予想に大幅な意見の違いがあった。
COVID-19パンデミック危機の影響をまともに受けている今年3月~5月の3か月間の月間平均の労働者数は8,593万6,000人と昨年12月~今年2月よりも8.3%減少に相当する777万4,000人減少、前年同期比では7.5%減少の700万人減少している。
今年3月~5月の3か月間の失業者は1,271万人、前四半期比では3.0%に相当する38万8,000人増加、前年同四半期比では2.1%相当の27万3,000人増加している。
今年3月~5月の3か月間の失業者がそれ程増加しなかった要因として、COVID-19パンデミック真っただ中の状況では就職活動を諦めた失業者が増加したことが挙げられる。今年3月~5月の3か月間の就職活動を諦めた失業者は前四半期比では13.7%に相当する900万人に達している。
今年3月~5月の3か月間の正規雇用並びに非正規雇用の777万4,000人が失業、前四半期比では8.3%増加して、統計を取り始めた2012年以降では最大の失業率増加を記録している。
今年3月~5月の3か月間の商業部門では前四半期比11.1%に相当する193万3,000人が失業、鉱工業部門はマイナス123万人、建設業部門はマイナス108万3,000人、レストランやホテルなどの食品・宿泊業部門はマイナス124万人、ホームケアなどの家庭サービス業部門はマイナス117万人、その他のサービス業部門の失業者は67万5,000人を記録している。
今年2月~4月の3か月間の公共サービス部門の雇用は、市町村の公立学校の教員採用増加が牽引して前四半期比で74万8,000人増加している。