2020年4月のブラジルを牽引するサンパウロ州の鉱工業部門生産は、3月中旬からの新型コロナウイルスのパンデミック対応に対する地方自治体の要請による社会的距離保持や外出自粛要請前月比マイナス23.2%を記録、ブラジル地理統計院(IBGE)が統計を取り始めた2002年以降では最大の落込み幅を記録している
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今年4月のサンパウロ州の鉱工業生産は前月比マイナス23.2%、前年同月比マイナス31.7%、前期同様に南東部地域のリオ州はマイナス13.9%、マイナス5.4%、ミナス州マイナス15.9%、マイナス20.4%、エスピリット・サント州マイナス16.7%、マイナス23.9%を記録している。
電気電子部門、二輪部門、情報部門や化学部門が牽引するマナウスフリーゾーンを抱えるアマゾナス州は、マイナス46.5%、マイナス53.9%とそれぞれ記録な落ち込みを記録している。
南部地域の南大河州マイナス21.0%、マイナス35.8%、サンタ・カタリーナ州マイナス14.1%、マイナス30.8%、パラナ州マイナス28.7%、マイナス30.6%を記録している。
北東部地域の鉱工業生産はマイナス29.0%、マイナス33.1%を記録したが、鉱業が牽引するパラー州の鉱工業生産は4.9%、37.6%それぞれ増加、食品部門並びに医薬品部門が牽引したゴイアス州は2.3%、0.4%それぞれ増加していた。
今年4月のブラジル国内の鉱工業部門の平均生産は前月比マイナス18.8%、調査対象の15地域のうち8地域の4月の鉱工業部門生産は前月比では過去最高の落込みを記録している。サンパウロ州の鉱工業部門の設備稼働率は2011年3月以降では最低の43.2%まで落ち込んでいる。
今年4月のサンパウロ州鉱工業部門生産で落込みを牽引したのは、自動車工業部門並びに機械・装置工業部門。必需品として生産活動が継続した香水部門、食品部門並びに医薬品部門生産は例外的に増加を記録している。
今年4月のブラジル国内の鉱工業部門生産は前年同月比マイナス27.2%、調査致傷の15部門のうち9部門でマイナスを記録、そのうちサンパウロ州はマイナス31.7%、調査対象の18部門のうち15部門でマイナスを記録していた。