昨日15日の上院本会議では、総額1,065億レアルの臨時歳入が見込まれている11月に予定されている岩塩層下(プレサル)石油・天然ガスメガ入札の地方政府(州・市)への分配をめぐる法案が参加上院議員の全会一致の68票の賛成票を獲得して承認、ジャイール・ボルソナロ大統領のサインで可決される。
この地方政府への分配金を巡って、今月22日に予定されている第2回上院本会議での年金・恩給改革法案を通過させるために、ダヴィ・アルコルンブレ上院議長並びに与党リーダーのフェルナンド・ベゼーラ議員は、プレサル石油・天然ガス入札の国会承認を入札前に行うために、与野党間での調整を余儀なくされて、野党に対する大幅な譲渡で合意している。
各州知事並びに各市長は、今年末までに総額219億レアルに達する地方政府向けの交付金を受け取る代わりに、年金改革承認後10年間で連邦政府の8,000億レアルの歳出削減に結び付く今月22日に予定されている第2回上院本会議での年金・恩給改革法案を通過させるために与野党とも譲歩を迫られていた。
北部地域並びに北東部地域出身の上院議員は、最大限に地元への交付金を得るために与野党間での攻防が続いていたが、ダヴィ・アルコルンブレ上院議長はテキスト内容を変更することなく、満場一致で本会議を通過させた。
州政府向けには総額15%に相当する55億2,000万レアルが割り当てられるが、北部地域並びに北東部地域の州政府に対する分配比率は全体の2/3、1/3は一次産品輸出促進のために設けられたICMS税免税のカンジール法保障の分配では、南部地域並びに南東部地域、中西部地域に分配される。
また各市町村には政府向けには総額15%に相当する55億2,000万レアルが割り当てられるが、市町村交付ファンド(FMP)から一人当たりのGDPが低い市役所に厚く分配される。
総額1,065億レアルの臨時歳入のうちペトロブラス石油公社には336億レアルが宛がわれるが、プレソルト鉱区を擁するリオ州政府には24億レアル、連邦政府は490億レアルが見込まれている。(2019年10月16日付けエスタード紙)