連邦政府は財政削減政策の一環として、義務的歳出の公務員給与、生活保護費並びに児童福祉費,老人福祉費などの扶助費、公債費の削減をするための憲法補足法案(PEC)を通して義務的支出枠の柔軟な変更を検討している。
現在の連邦政府では、歳入減少に伴って各省庁に対する340億レアル以上に達する分配・交付金の支払遅延を余儀なくされているが、連邦政府の13省庁は、予算凍結措置で9月末までに政府機関の一部閉鎖を意味するシャットダウン状態に陥る可能性が濃厚となっている。
今年初めの今年の裁量的支出向け予算は1,020億レアルであったが、今では840億レアルにカットされたために、各省庁ではルーチン業務に支障をきたしており、2020年度予算では裁量的支出向け予算が僅かに891億6,100万レアルに留まる。
連邦政府並びに与党議員は、ボルソナロ大統領の罷免に繋がりかねないゴールデンルールを避けるために、公務員給与カットや時短などで義務的歳出の削減の着手を余儀なくされている。
また財政支出に繋がる新規の職務や雇用増加の禁止、新規の公務員雇用や新規の公務員試験実施の禁止、新規の義務的歳出事項の禁止、新規の優遇税制政策導入などの禁止が検討されている。
労働者支援基金(FAT)から社会経済開発銀行(BNDES)への送金の一時的禁止、広報やキャンペン向け費用の20%削減、税制恩典削減などが検討されている。(2019年9月3日付けエスタード紙)