ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、2019年第1四半期のGDP伸び率は前四半期比ではマイナス0.2%、前年同四半期では0.5%増加、過去12カ月間では0.9%増加、今年第1四半期の鉱工業部門のGDP伸び率がマイナス0.7%を記録している。
しかし今年第1四半期のハイテク部門の生産伸び率は、前年同期比マイナス12.5%と二桁台の減少を記録、2回連続で四半期のGDP伸び率がマイナスを記録するテクニカルリセッション入りしていると産業開発研究所(Iedi)では危惧している。
今年第1四半期のハイテク部門の医薬品部門生産は、連邦政府による公共支出の削減並びに民間病院による医療機器の購入削減や民間医療サービスの減少で、前年同期比マイナス10.6%と二桁台の減少を記録している。
また今年第1四半期の電気電子部門生産は、ファイナンスクレジット縮小や失業率の高止まり、実質賃金の減少、一般消費者の景況感悪化などの要因で、需要減少している。
第1四半期の通信・情報機器部門生産はマイナス11.6%、医療機器・精密機械部門は、マイナス7.7%と2四半期連続でマイナスを記録してテクニカルリセッション入りが濃厚となっている。
ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の調査によると、今年5月の製造業部門の設備稼働率(NUCI)は、前月比0.8%増加の75.3%に達して過剰在庫レベルに上昇していると指摘されている。(2019年6月6日付けエスタード紙)