ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2019年2月~4月の平均失業率は、今年1月~3月の平均失業率12.7%から0.2%減少の12.5%を記録したが、国内経済の停滞に伴って就職活動を停止したために、見かけ上の失業率低下となっている。
今年4月末の失業者総数は1,320万人、就職活動を停止した人口と短時間労働などの希望に沿わない就職人口を合わせると2,840万人に達している。また今年4月末の就職活動を停止した労働人口は、1月末比で20万2,000人増加の487万5,000人に達している。
また今年4月末の短時間労働などの希望に沿わない就職比率は、7.6%に相当する699万6,000人に達している一方で、労働手帳に記載される正規雇用は48万人の増加が記録されている。
正規雇用は製造業部門、金融部門、公務員、教育・保健部門が牽引、特に地方政府による基礎教育向け教員の採用が牽引しているとブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)で判明している。
2018年11月~2019年1月の月間平均失業率は、正規雇用が27万人増加したために12.0%に低下したが、民間企業の正規雇用がピーク時の2014年7月よりも340万人減少していた。(2019年6月1日付けエスタード紙)