連邦政府はジャイール・ボルソナロ新政権の構造改革の第一弾として、新社会保障改革案の国会通過を最優先しているにも関わらず、並行して税制改革案を検討している。
ロドリゴ・マイア下院議長は、エコノミストの都市税制センター(CCiF)のBernardo Appy氏と会談、新社会保障改革と並行して税制改革案の国会での審議を進める予定している。
元経済政策長官のAppy氏は、商品流通サービス税(ICMS)並びに社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)、サービス税(ISS)、工業製品税(IPI)を10年間かけて統合して簡素化した新しい付加価値税(IVA)に相当する財・サービス税(IBS)を提唱、また同時に社会保障院(INSS)の積立金に替わる税徴収も検討している。
この新しい付加価値税(IVA)のサービス税(IBS)は、ブラジル民主運動党リーダーのバレイア・ロッシ議員(MDB―SP)が発表、ブラジルの国内総生産(GDP)並びに所得向上には不可欠な税制改革案と強調している。
国庫庁のマルコス・シントラ長官とのインタビューでは、5種類の税を統合して簡素化した新しい付加価値税(IVA)のサービス税(IBS)は、2020年から開始するのが理想と説明している。
ボルソナロ政権終了の4年後のGDPに占める税率は、30%前後と昨年のGDP比33.58%から大幅な減税に繋がり、この税制改革案は新社会保障改革案と共にブラジル経済を牽引するとマルコス・シントラ長官は強調している。
また法人向け減税として、現在の法人税率34%を15.0%~20.0%と大幅減税を検討、個人所得税の減税政策として、源泉徴収税率を7.5%~35.5%に変更を検討、ボルソナロ大統領は、選挙キャンペーン中に最低サラリーの5倍に相当する4,990レアルまでの所得層に対して、免税を謳っていた経緯があった。(2019年4月11日付けエスタード紙)