2018年第1四半期の正式な国内総生産(GDP)は、ブラジル地理統計院(IBGE)が5月30日に発表予定、昨日中銀はIGBEのGDP伸び率の発表前に、先行指標として今年3月の経済活動指数(IBC-Br)を発表した。
今年3月の経済活動指数(IBC-Br)は、前月比マイナス0.74%と予想を大幅に下回ったが、Valor data社の金融機関対象のアンケート調査では、マイナス0.6%~0.2%、平均はマイナス0.2%であった。
今年3月の経済活動指数(IBC-Br)が前月比マイナス0.74%を記録した要因として、3月の製造業部門のGDP伸び率はマイナス0.1%、サービス部門はマイナス0.2%を記録した一方で、小売部門は辛うじて0.3%増加を記録していた。
今年初めの調査では、今年のGDP伸び率平均は3.0%であったが、今では不透明な10月の大統領選挙の行方、予想を大幅に下回る景気回復、一向に低下しない銀行スプレッド金利、悪化する失業率などの要因で、今年のGDP伸び率は2.0%増加に下方修正されている。
今年第1四半期のIBC-Br指数は、前年同四半期比マイナス0.13%を記録して2016年第4四半期から初めて減少に転じている。3月のIBC-Brが前月比マイナス0.74%からの予想で、今年第2四半期のIBC-Br指数はマイナス0.53%が予想されている。
4月の段ボール箱生産はマイナス1.2%を記録した一方で、自動車生産は8.7%増加、トラックの通行量は1.3%増加、銀行業務集中サービス会社(Serasa Experian)の調査によると、4月の小売販売はマイナス0.1%、企業経営者の景況感はマイナス0.1%、一般消費者の景況感もマイナス2.8%を記録している。
Bank of America Merrill Lynchでは、今年のGDP伸び率を前回予想の3.0%から2.1%と大幅に下方修正、今年の経済回復は予想を大幅に下回ると見込んでいる。(2018年5月17日付けヴァロール紙)