四半期ごとの正式な国内総生産(GDP)は、ブラジル地理統計院(IBGE)から発表されるが、中銀はIGBEのGDP伸び率の発表前に、先行指標として経済活動指数(IBC-Br)を発表している。
昨日発表された2018年2月の経済活動指数(IBC-Br)は、前月比0.09%微増に留まったものの1月のマイナス0.65%(修正値はマイナス0.56%)から反転したが、大半のエコノミストの予想を下回った。
今年2月の経済活動指数(IBC-Br)は前年同月比では0.66%増加したが、1月の2.95%増加を下回っており、過去12カ月間では1.32%増加、今年初め2カ月間では1.8%増加となっている。
Valor Dataの金融機関エコノミスト対象の調査では、2月の平均IBC-Br指数は0.13%増加を予想、予想幅はマイナス0.4%~0.5%増加。2月の鉱工業生産は0.2%増加、小売販売はマイナス0.2%、サービス部門は僅か0.1%増加に留まっていた。
3年間継続した経済リセッションからの経済回復が未だに緩やかなカーブに留まっており、また一般消費者は雇用回復の遅れによる失業不安、家庭の支出削減による小売販売の不振、支持率がすべて一桁台の大統領候補者などの要因で、景気回復の見通しが更に不透明感を強めているとVotorantim銀行チーフエコノミストのロベルト・パドヴァーニ氏は指摘している。
また一向に収まらないラヴァ・ジャット汚職問題関連裁判や逮捕者続出スキャンダル、さらに悪化する財政危機、不透明な大統領選挙などの要因で、一般消費者や企業経営者は、新政権誕生まで投資、雇用、消費を控えると予想されている。(2018年4月17日付けヴァロール紙)