スイスに本部を置く非営利団体の世界経済フォーラム(WEF)主催のサンパウロ市で開催されている第13回ラテンアメリカ地域会議で、連邦政府は、製造業部門向け総額91億レアルに達する製造業部門向け設備近代化プログラムを発表。
ブラジル製造業部門の高度化を目指すコンセプトで、生産工程や流通工程のロボット採用による自動化やデジタル化促進での生産や流通の自動化、バーチャル化を大幅に高めることで、生産コストと流通コストを極小化して、生産性を向上させることを狙いとしているインダストリー4.0促進プログラム(Programa Rumo à Indústria 4.0)では、2020年までに18%の製造業部門が採用を目的としている。
社会経済開発銀行(BNDES)では、今後3年間にインダストリー4.0促進プログラム向けに50億レアルに達するクレジットを更なる低金利で提供して、ブラジルの製造業部門の競争力強化を図る。
また社会経済開発銀行(BNDES)の50億レアルのクレジット以外にもサンパウロ州工業連盟(FIESP)は、総額31億レアル、アマゾニア銀行(Basa)は、11億レアルに達するインダストリー4.0促進プログラム向けのクレジット提供を予定している。
経済リセッションなどの影響でブラジルの製造業部門は、設備近代化の遅れで競争力が大幅に削がれており、競争力回復のため設備投資近代化向けの工業用ロボットに輸入関税の免除なども検討されている。(2018年3月15日付けエスタード紙)