Boston Consulting Group (BCG)のラテンアメリカ多国籍企業調査によると、2009年のラテンアメリカ地域のトップ100多国籍企業のうちブラジル資本は、34社で2位にメキシコの28社を上回ってトップを維持していた。
しかし2018年(現在)のブラジル資本の多国籍企業は、2009年比24.0%減少の26社に減少した一方で、メキシコ資本の多国籍企業は、2009年と同数の28企業を擁してトップになっている。
また2009年のコロンビア資本の多国籍企業は5社であったにも関わらず、2018年には120%増加の11社まで急増、前記同様にアルゼンチン資本企業は、7社から29.0%増加の9社、ペルーは、3社から67.0%増加の5社にそれぞれ増加している。
2009年のブラジル資本でランク入りしている34社のうち2018年には20社がランク外となっている要因として、その大半は2014年開始のラヴァ・ジャット汚職問題に関連していたブラジル大手企業であった。
2018年に新たにランク入りしたブラジル資本の多国籍企業には、金融サービス業や最先端テクノロジーサービス業企業が含まれており、BTG Pactual銀行やItau-Unibanco銀行、クレジットカードのCielo社、テクノロジーソルーション企業のNetshoes 社やStefanini社がランク入りしている。
また2009年のラテンアメリカ地域のトップ100多国籍企業のうちサービス関連企業は26社に留まっていたが、2018年には41社に増加、小売関連企業は39%増加の44社、一方コモディティ関連企業は41%減少の7社に留まっている。
2009年のブラジル資本でランク入りしている34社のうち14社は依然としてランク入りしており、Vale社並びにGerdau社、 Embraer社、 Globo社、 Natura社などが継続してランク入りしている。
2009年のラテンアメリカ地域の世界に占めるGDPは8.6%であったが、2018年には、石油や鉱物資源、農畜産物の国際コモディティ価格の減少などの要因で、7.7%まで減少している。(2018年3月14日付けヴァロール紙)