2017年のブラジル国内の民間病院、ラボラトリーなどの医療保健業界のM&Aによる業界再編は、過去20年間で最高に達しているとコンサルタント会社KPMGでは発表している。
KPMG社の統計によると、1997年以降のブラジル国内の医療保健業界のM&A案件は210件に達しており、そのうち2016年は31件、217年は50件に達して業界再編が加速している。
圧倒的なベッド数不足や僅かな民間保険プラン加入者などの要因で、ブラジル国内の医療保健業界の再編加速が不可欠となっていたために、連邦政府の規制開放による外資参入で、ブラジルの民間病院や画像診断業界、メディカルラボラトリーへの参入活性化で、更なる医療業界の再編を促している。
また民間健康保険プランのHapvida社並びにNotreDame Internedica社の新規株式公開(IPO)の成功で、業界再編による寡占化が進んできているとEY社法人M&A担当のViktor Andradeパートナーは説明している。
PwC Brasil社は、2017年に医療業界のM&A案件を33件取扱ったが、昨年の33件は前年比74%と急増している一方で、昨年1年間のブラジル国内のM&A件数は前年比8.0%増加の643件であった。
またPwC Brasil社のロジェリオ・ガロ パートナーは、2018年の医療業界のM&A件数は前年比30%増加で業界再編が一層加速すると予想、またその他の業界平均の20%増加を上回ると予想している。
最近の医療業界のM&Aでは、Unimed São Carlosによる Casa de Saude e Maternidade São Carlos買収、 Beneficencia Portuguesa de São Paulo によるNossa Senhora da Penha 買収、Fleury によるSerdil 買収、Unimed Belo Horizeonte によるHospital Infantil São Camilo買収などが挙げられる。(2018年3月9日付けヴァロール紙)