ブラジル地理統計院(IBGE)の月間鉱工業生産統計を基にした産業開発研究所(Iedi)の2017年の鉱工業部門生産調査によると、調査対象の93セクターのうち58セクターが前年比増加を記録して、60%以上のセクターで回復傾向が顕著になっている。
2017年お鉱工業部門のGDP伸び率は2.5%増加を記録して、2016年のマイナス6.4%、2015年のマイナス8.3%、2014年のマイナス3.0%から一転して3年ぶりに増加に転じている。
産業開発研究所(Iedi)チーフエコノミストのラファエル・カギニン氏は、調査対象の93セクターのうち16セクターで二桁台の伸び率を記録、特に昨年の裾野産業の広い自動車セクター生産は、前年比25.2%と大幅増加して鉱工業部門を牽引している。
特に昨年の自動車セクターの生産増加は、輸出の伸び率が前年比46.5%増加の76万2000台を記録、昨年の自動車生産台数の269万9000台の1/3に相当している。
また今年1月の自動車生産台数は、前年同月比24.6%増加の21万6800台を記録して好調を維持、今年1月にはGM社はサン・カエターノ・ド・スール工場に12億レアルを投資して、年間生産台数を25万台から33万台に引き上げると発表している。
自動車工業部門の生産は、2014年~2016年にかけて3年連続で前年割れを記録して、設備稼働率は50%を割ってしたが、今年2月の自動車工業界の平均設備稼働率は、75.3%に増加するとゼツリオ・ヴァルガス財団(FGV)では予想している。
2017年の鉱工業部門全体の生産伸び率は、2016年のマイナス6.4%から2.5%増加を記録、前記同様に鉱業部門はマイナス9.4%から4.6%増加、製造業部門はマイナス6.0%から2.2%増加している。
2017年の鉱工業部門のうち二桁伸び率を記録してセクターでは、スポーツ・釣具生産セクターは、前年のマイナス42.7%から一転して53.0%増加、前記同様に電気部品セクターはマイナス11.9%から33.4%増加、通信機器セクターはマイナス8.4%から27.9%増加している。
またトラック・バスセクターはマイナス15.0%から26.0%増加、嗜好品セクターはマイナス21.7%から20.4%増加、一般乗用車セクターはマイナス11.3%から19.5%増加、果物・蔬菜・その他の食物加工セクターはマイナス0.9%から19.4%増加、音響機器・映像機器セクターはマイナス15.1%から18.8%増加、鋳物セクターはマイナス12.0%から18.1%増加、銑鉄・合金銑セクターはマイナス10.9%から14.4%増加、食肉セクターはマイナス4.0%、14.2%増加、測定機器セクターはマイナス10.2%、13.5%増加、情報機器セクターはマイナス19.0%、13.2%増加となっている。(2018年2月27日付けエスタード紙)